高原淳写真的業務日誌 > 仕事観について > 仕事観について20 学びの場に身を置く

仕事観について20 学びの場に身を置く

仕事観について20 学びの場に身を置く

おはようございます。
 朝7時45分出社。2人のM氏とともに帯広空港へ。空港でN氏と合流。4人で東京へ。羽田空港からはレンタカー。道路はけっこう渋滞していた。それでも予定より30分くらい早く富士市に到着。ホームセンターで買い物をしてからL社を訪問。訪れるのは2度目。その間、事業は大きく発展しているようだった。夕方までいろいろ教わり、その後は会食となった。マッコリが危険なおいしさだったため、梅酒に切り替える。9時半、代行に乗って宿に到着。

域外同業者からの学び

事業の中身や経営全般について、いろいろ教えてもらえるというのは、非常にありがたいことです。どんな研修、セミナーに参加しても、こうして具体的に教わることはありません。研修等で理論を学ぶことも、会社見学等で具体的に学ぶことも、両方大切。特に、今の我が社にとっては後者が必要ではないかと思っています。
 今回、このように親切ていねいに教えてもらえたのは、とある勉強会の仲間であることが大きい。L社さんが我が社を訪問したこともありましたし、ふだんは東京で勉強会が定期的に行われている。お互いに知っていることを教え合うという関係。そうした関係によっていられる恩恵には計り知れないものがあります。
 理論面については帯広や札幌でも学ぶことができるものです。もちろん、東京や大阪へ行って学ぶべき価値のあるものもあります。ただ、僕が考えるには、具体的なやり方については地元では学びにくい。また、教えにくいという面があるはずです。異業種であれば、ある程度教えやすく、教わりやすいところがあるのですが、同業者の場合はお互いに「出し惜しみ」するという傾向があるに違いありません。それは地域内で競合関係にあるわけですから、やむを得ないことといえます。
 地域内の同業者とも組合その他の場で学び合うことがあります。それは具体的なやり方というよりも、理論面であることが多い。高度成長期には具体的な技術の交流が盛んだったと聞いていますが、市場の縮小、過当競争になっている今日では、そのような関係にはなりにくい。もっと、別な形で学び合う、教え合う関係をつくることはできないか? このあたり、組合の今後の課題といえるでしょう。
 僕の基本的な学びのスタンスは、「地域内の異業種から学ぶ」と「北海道外の同業者から学ぶ」というものです。特に得がたい学びが得られるのが道外の同業者。これはどの業種にも当てはまるのではないかと思います。全国各地にうまくいっている事例、ユニークな活動事例があるものです。そのまま自社に応用することはできないかもしれませんが、そうした事例を知ることによってインスピレーションを得やすくなる。自社のこれまでの活動と組み合わせることで、何か新しいアイデアに結びつけることはできないだろうか……。そんな活動が脳内で活発になるのです。

学ぶ意欲

考えてみると、「具体的事例を学ぶ場」として、中小企業家同友会や日創研経営研究会等を上手に活用している人もけっこういますね。僕のところにもごくたまに電話やメールで打診されるケースがあります。まったく知らない人から会社見学や話を聞かせてほしいといったリクエストがやってくるのです。
 同友会や経営研究会の勉強仲間。それだけで100%オープンになることはないかもしれませんが、たいていの場合は大歓迎しますし、お互いに有益な情報交換をしましょう、という雰囲気になる。勉強仲間というつながりがなければ、やはり警戒感を感じながらの面談となるものです。勉強する会に所属しているというメリットはやはり大きい。
 これを個人レベルに置き換えてみると、さらにおもしろいのではないかと思います。若手の人であれば、社外に学び合える仲間がいるかどうか? これが案外大きい。
 会社同士の場合はさまざまな利害関係が絡んできますから、中には教えられないこともあるわけです。もちろん、個人にも守秘義務のある情報や技術といったものが多数ある。会社員の場合はそれをしっかり守らねばなりません。
 しかし、組織の一員としての節度をわきまえた上で、勉強会や異業種交流会に参加したならば、そこには自分を成長させる情報が絶えず行き交っているのではないかと思います。とりわけ、同友会の場合は経営者から新入社員まで各階層の勉強会やセミナーが充実しています。向上心のある人はそのような場に顔を出すのがよいでしょう。働き方改革によって、時短は着実に進んでいます。浮いた時間を自己成長のための時間に振り向ける。そうしう人がリーダーとなっていく時代です。
 社会人、というよりも会社員の落とし穴のひとつは、一生懸命働き続ければ何とかなろうだろう……という幻想にとらわれやすいことです。そんな時代も確かにあったと思います。30年くらい前であれば、とことんハードに働く中で確かな技術、ノウハウが身につき、それで定年まで活躍できたかもしれません。
 しかし、今は自社を取り巻く環境が急速に変化しています。自分の持つ知識や技術があっという間に古くなってしまう。一生懸命働くだけでやっていける職種もありますが、多くの場合。それだけでは不十分なのです。外から新しい知識、技術、ノウハウを吸収しようとする意欲を持っているかどうか? ここが重要となります。
 かつて、それは経営者の役割でした。今はそれが中堅、若手の人たちに移行しつつあります。最先端の情報を的確に受け止め、自社に応用することができるのは20代、30代の人たちだからです。業態変革の進め方は昔と今とでずいぶん違ってきたのではないかと思います。

〒080-0046 北海道帯広市西16条北1丁目25
TEL.0155-34-1281 FAX.0155-34-1287

高原淳写真的業務日誌