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写真家的業務改善行動12 効率性と人間性の両立

写真家的業務改善行動12 効率性と人間性の両立

おはようございます。
 朝8時15分、L社へ。8時半の朝礼に参加。続いて、業務の一部を体験してみる。我が社にも似たような業務があるが、その目的は大きく違っている。それに続く業務はまったく未知の世界だった。同じことを我が社にできるのか? できそうでもあるが、準備に時間がかかりそうだ。お世話になったL社の方々と昼食を食べ、羽田空港へ向かった。4時、レンタカー会社に到着。4時55分発の便で帯広へ。飛行機はやや遅れて到着。50分遅れて、中小企業家同友会とかち支部経営指針委員会に出席。帰宅後、次の出張準備。

生産性を極限まで高めると非人間的になる

職種によって、業務改善に求められるものには違いがあるものです。通常の業務では効率性が要求されるわけですが、クリエイティブ職の場合は、必ずしも効率が第一ではありません。案外、ぼーっと考えている時間が重要だったり、何気ない会話から課題解決の糸口が見つかるケースもあります。
 ここが、製造業の人たちにはなかなか理解しがたいところで、見方によっては「仕事をせずにサボっているように見える」ことも多々あります。我が社の場合は、出版や広告の仕事を20年以上続けていますから、さすがにそうした誤解は減少しました。しかし、それでも製造業の視点で世界を見ている人にとっては理解しがたいところがあるのではないかと思います。
 製造業、我が社の場合は印刷業ということになりますが、その中でも業務改善へのアプローチの仕方には違いがあるようです。求められるのは、品質、確実性、スピードといったようなもの。その点ではだいたい共通しているわけですが、どこに重点が置かれているのかという点では、職種によって微妙に異なっている。我が社の場合、そんな気がします。
 ある職種の人たちを見ると、ほれぼれするようなスピードで手を動かしています。別な職種の人たちは、機械の能力を最大限引き出すことに燃えているようです。「同業他社は○○回転だが、うちは○○回転だ」といった会話をしています。さらに別な職種の人たちの場合は、業務の手順に工夫をこらそうと考えています。やり方を変えることで時間短縮につながるかどうか。ここに関心がある。他にも効率を高めるためのアプローチ法があるに違いありません。
 こうした創意工夫や技術の向上が製造業には欠かせませんね。訪れたL社さんは製造業ではありませんが、我が社と同じようなところに工夫のポイントがあって、興味深く観察していました。
 それでも、話を聞いてみると、さらに上をいく効率性を追求している話があるとのことでした。確かに、まだまだ改善のポイントはありそうです。しかし、効率性ばかりを追求しすぎると、別な心配が僕の頭の中に浮かび上がってきます。
 仕事の仕方が、どんどん非人間的なものになってしまうのではないか……。そんな心配です。
 企業経営者も現場の管理者も、生み出される付加価値(粗利益)というものを大いに気にしていますから、生産性を高めるにはどうしたらよいのかについて、日々頭を悩ませているはずです。我が社もL社さんもこの点ではまったく同じ。しかし、生産性を高めるために人間性が損なわれるのでは、何のために仕事をしているのかわからなくなる。だから、人間の限界を超えるレベルにまで生産性を高めようとは考えていないはず。

「仕方ない」という生産現場のよさ

人間的か非人間的か。両者の線引きは明確にできるものではありません。けれども、経営者の頭の中ではどこかで線を引くべきではないかと思っています。我が社における働き方の上限(効率性の追求)はここまで。ある一線の越えると、仕事をする喜びとか、やり甲斐といったものが損なわれることになるのではないか。僕にはそう思えるのです。
 僕の場合、その一線はどこにあるのかというと、「一人ひとりが仕事の中身を理解し、自ら業務を自分で創意工夫し、改善、改革できること」。そのように考えています。一人ひとり自分の頭で考え、それを行動に移すわけです。その人の能力、経験にもよりますが、「これで完璧」と思えるような生産性を上げることはできません。上司や経営者から見れば、ものすごく非効率に思えるような「改善」もたくさん含まれていることでしょう。
 それでも、自分の頭で考え、自分で実践することのほうが、組織にとっては重要なのではないかと僕は考えています。また、自分自身の経験を振り返ってみても、実感を持ってそう主張することができます。
 上司や会社の指示命令に従うことは、会社員としては当然のことではありますが、それだけでは仕事のやり甲斐にはつながらない。自分の意志がわずかではあっても含まれていることが重要だと思うのです。
 効率性を徹底的に追求すれば、一挙手一投足に至るまでマニュアル化されていて、それ以外の動きは許されない。そんな生産現場が理想的なのかもしれません。しかし、そのような場所で働きたいという人がどれほどいるのか? 人間的に働きたいと思っている人間には、効率性から多少は外れるような働き方、時間の使い方があるべきだと僕は考えています。
 会社組織としては効率性を追求したいという気持ちが強いものの、それは人間的な働き方を追求することと矛盾するものであってはならない。中小企業経営者の多くは、そんな気持ちでいるのではないでしょうか。
 ですから、「どうしてこんな非効率なことをしているのだろう?」という悩みやストレスを感じながらも、「仕方ないかなぁ」と思って許してしまうことが多い。これは大企業の生産現場には比較的少ないものであり、そのあたりに中小企業の持ち味があるのではないかと思います。
 今日は「経営労働問題全国交流会 in 岩手」に参加。これから盛岡に向かいます。

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