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第40話 ジンギスカンの諸問題

第40話 ジンギスカンの諸問題

おはようございます。
 午前中は自宅で来期経営計画書の構成について考える。構想はまとまりつつある。食事会の準備作業も行う。昼は北海道印刷工業組合十勝支部理事会。午後も食事会の準備……と思いきや、予定外の商品撮影が入る。北海学園大学のインターンシップ生も撮影見学。さらに撮影コーディネート体験。夕方が近づいてきた。食事会準備の応援に数名やってきた。
 6時頃、インターンシップの3名と月曜入社したばかりのS氏を囲んで、歓迎の食事会が始まった。僕はひたすらジンギスカンを食べる。気づくと、「ひとりジンギスカン」になっていた。みんなは焼き鳥のほうが好きなのか? 予想されていたことだが、ラフテーも人気だった。肉じゃが、バナナ牛のローストビーフを含めると、肉のオンパレードだ。だが、肉料理の頂点に君臨するのは、やはりジンギスカンではなかろうか? 待てよ。ヨコ型の組織を目指している我が社としては、料理とて上下関係を持ち込むべきではない。ジンギスカンが北海道の肉文化をリードしていると認識しつつも、他の肉料理を尊重すべき。そのように冷静になった頃、僕はジンギスカン摂取の許容量を超えていることを自覚した。とやま農場のトウキビがやけにおいしいと思った。
 ジンギスカンの終了とともに、秋風を感じた。今シーズン初めてフリースを着る。屋外での食事会は今シーズン最後になるのかな? 8時頃、食事会終了。料理をふんだんに用意していたため、参加者の多くは持ち帰ることとなった。ジンギスカンの肉もけっこう残った。フライパンで煮込みジンギスカンにしてもおいしいはず。食事会参加者の特典だ。

ジンギスカン鍋か焼肉プレートか

もう何年前になるのでしょう? スロウでジンギスカンの記事を書いたのですが、僕の中では、もう一度ジンギスカンについて書きたいという熱意……というか、種火のようなものが残っています。
 どうしてそう思うのかというと、以前にも書いた通り、ジンギスカン鍋を使ってジンギスカンを焼かなくなったことが大きい。昨日も、本来であればジンギスカン鍋を使用すべきところ、僕は後片付けが容易という理由から、フッ素加工の焼肉プレートを使ってしまったんですね。「翌日は早朝出発」というのが頭に浮かんでしまったのです。ジンギスカンを大切に思いながらも、自分の体力を温存させることを選んだ。その選択は間違いではありませんが、自分の心の中で秋風を感じることとなりました。
 それでも、炭火+網焼きよりも、ジンギスカンには焼肉プレートのほうが合っていますね。本当はジンギスカン鍋を使用し、上部で焼いて、煮込みゾーン(もともとは「汁だまり」というらしいが)で野菜その他を煮るというのが最上の食べ方。帯広は「漬け込み」ジンギスカン文化圏にありますから、ジンギスカン鍋の煮込みゾーンは深いほうが食べやすい。ロストルも不要です。
 昨日は焼肉プレートでしたから、ひたすらジンギスカンを焼いて食べるだけ。中盤以降、僕の食欲が急速に失速した理由はここにありました。適度に煮込まれたもやしやタマネギを食べて、肉に対するモチベーションを高めながら食べ進んでいく。そのあたりにジンギスカン鍋の醍醐味がある。やはり、手軽さを優先させるべきではなかったな……。若干、この点を反省しながらトウキビを食べていました。

本来の味

僕らの世代なら、ジンギスカンに対する熱い思いをそれぞれ持っていると思うのですが、40代から下の世代の人たちはずいぶん違っているようです。世代別に色分けすべきではないかもしれません。けれども、我が社の40代以下の人たちは、ジンギスカンというより外焼肉という意識を持っている。このため、炭火+網焼きというスタイル。バーベキューとさほど変わらない。
 僕も炭火は好きなのですが、ジンギスカンには合わない。ガス+ジンギスカン鍋というのが基本。40年くらい前までは、小型のガスボンベを持ち込んでジンギスカン鍋を囲んでいたはず。今はカセットコンロ。実に手軽。昨日も炭火とは別にカセットコンロを2台使用しました。
 一方、焼き鳥については断然炭火のほうがおいしい。これは疑いありません。豚丼をつくるにも、炭火のほうがおいしく感じられる。炭の味を付加するかどうか。漬け込みにせよ、後付けにせよ、ジンギスカンには炭の味は不要でしょう。タレがおいしいかどうか。ここが重要です。
 タレに関して言えば、僕にはどうも納得がいかないと思うことがあります。いろいろ試した結果、今のジンギスカン(漬け込み)にたどり着いたのですが、僕にはやや味が濃く、甘味が強いように感じられる。味の濃さは傾斜のついたジンギスカン鍋を使用することで、幾分緩和されるはず。ただ、甘味については疑問が残ります。
 昔からこのような味だったっけ? 僕の過去の記憶をたどっていくと、もう少し味が薄く、甘くはなかったような気がするのです。子供の頃の記憶ですから、何10年もたつうちに変容してしまったのかもしれません。ただ、記憶の中の味をもう一度再現し、それを食べてみたいという欲求があります。こうした「記憶の中の料理」というものは誰もが持っているものではないでしょうか? こうなると、自分でタレをつくるしかないのかもしれません。
 世の中全体、甘くなっている。僕はそう思っています。加工食品を食べても外食しても、味付けが甘いと感じることが多い。その極めつけが、以前にも書いた「ハチミツ入りの梅干し」。そういう味があってもよいと認めてはいますが、本来の味を残してほしい。そう思うわけです。本来の味を好む人が次第に少数派になっていく。そうすると、マーケティング上の理由から、本物が駆逐されていく。食文化という観点から見ると、大きな問題ではないか? 
 ジンギスカンについては、どこかで僕の行動を起こす必要があると考えています。僕の「行動」とは、単に記事を書くというだけの話ですが……。
(写真は食事会終了後のお持ち帰り)

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