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仕事観について27 SDGs

仕事観について27 SDGs

おはようございます。
 朝礼後、会社で入稿作業を行う。比較的すんなりできた。続いて事務的仕事。書類が山のようになっていた。11時頃に片付いた。帰宅後、写真選びと画質調整。午後も事務的な作業。そして次世代幹部養成塾の準備。5時出社。資料を出力。5時40分、次世代幹部養成塾第24講。テーマは「SDGs」。ビデオを2本見てもらう予定だったが、最初の1本の音量が小さい。あきらめて2本目のみ使用。同業者である大川印刷さんの活動事例。20分ほどの事例発表だが、ここにいくつかの重要な情報が示されていると思った。次世代幹部養成塾参加者からも重要な発言があった。もともと関心を持っている人も、SDGsを知らなかったという人も、これからの時代、この課題に無関心ではいられない。
 次世代幹部養成塾終了後、買い物へ。大量の食材を購入。これは第1弾。週末に向け、過去最大級の買い物をすることになるかもしれない。帰宅後、ちょっとしたお祝いをする。

便利さと引き換えに失ったもの

小学生の頃、僕は世界の人口が増えすぎて大変なことになるに違いない……と考えていました。中学に入ると、すでに深刻だった公害問題がさらに深刻化。有吉佐和子の「複合汚染」を読んだのは中学の頃か高校だったのか忘れましたが、大きな衝撃を受けました。世の中では大変なことが起こっている。僕はずいぶん悩んでいました。というのも、僕は高校に入ってから写真の世界にのめり込み、暗室作業を行うようになっていたのです。一生懸命に取り組めば取り組むほど悩みは大きくなる。それは、現像液、定着液をはじめとする廃液をどうしよう……という問題。
 自宅で深く考えずに定着液を流しに捨てたら、流しの一部が腐食してしまいました。プロアマ問わず、当時の写真家はどのように廃液を処理していたのだろう? カメラ雑誌を見ると、「水で薄めて捨てる」などと、無責任なことが書かれていました。だが、実際のところ、そうするしかない。専門の業者に引き取ってもらうという方法があるのを知ったのは、ずっと後のことでした。
 スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんの発言をニュースで見ました。環境問題ばかりではありませんが、次世代にツケを回しているような事柄がやけに多い。クレジットカードで買い物をしまくって、あとから苦しむのに似ています。自分が苦しむ分には当然といえるわけですが、その苦しみを次世代に回すというのは相当罪深い。
 何年も前から感じているのは、「もう資本主義は終わりかけている」ということです。ただ、それでも資本主義の世界で僕らは仕事をしているのですから、これまでの経済の仕組みから自由になるのは容易なことではありません。一人ひとりに生活があり、家族を養ったり、世の中を支えている。企業経営者であれば、売上・利益を生み出し、社員及びその家族の生活の安定を確保しなければなりません。
 熱心に活動することによって、世の中に便利さや快適さを提供したり、社員に豊かな生活をもたらしたりする。その一方で、環境に負荷をかけたり、資源を無駄遣いすることもある。また、仕事の負荷が原因となり、心身の健康に影響を及ぼすことになるかもしれません。

「人の役に立ちたい」の軌道修正

僕らは「人の役に立ちたい」と思って熱心に仕事をしています。そのこと自体まったく間違いではない。ただ、今後大事なのは、「可能な限りイメージすること」ではないかと思います。
 自分が何気なく行っている経済活動と消費活動。それがどのような影響をもたらすのか。考えすぎると何もできなくなってしまいますが、活動の方向を少し修正するだけでも、結果は違ってくるに違いありません。ビデオに出てきた大川印刷さんの事例には、僕らでも取り組めそうな具体的な活動内容が示されていました。
 我が社もハッキリ意識しているわけではありませんが、SDGs的な活動を行ってると思います。地域経済循環を意識した経済活動、そして消費活動。食べ物であれば、フードマイレージという概念を持って買い物をすることが大切でしょう。CO2削減に多少なりとも貢献できるはず。
 ただ、世の中ではまったく逆の現象も起こっていて、僕らもそこに巻き込まれています。ネット通販があまりにも便利になっているため、僕も商品によっては使わざるを得ない。地産地消とネット通販。対極にある消費行動がともに盛んになっているという時代なのです。
 その結果、どこかにしわ寄せが来ている。そのしわ寄せのスケールは地球レベルになっています。プラスチックゴミの問題はその最たるものといえるでしょう。他にももっといろいろありそうです。貧富の格差がかつてないほど拡大している。これもしわ寄せのひとつに違いありません。
 人々はずっと豊かさを追い求めてきた。まだ、僕の頭の中には高度成長期に抱いていた豊かさのイメージが残っています。しかし、そうではない方向へ向かっていかねばなりません。ここ2、3年、信じがたいような現象が世界中で起こっていて、それらは「世界を変えていかねば」というメッセージのように僕には思えます。
 おそらく、我が社の商品やサービスの中身も、もっと大胆に変えていく必要があるのでしょう。ただ、それが何なのか。どうすれば、安定した雇用を確保しながら自社を変えていけるのか? この点では、若手のアイデアがほしいところ。何といっても、この先、僕よりもずっと長生きするのは若手の人たちですから、自分たちのために考えねばなりません。もちろん、僕も現役世代のひとり。責任感とともにSDGsに取り組もうと考えています。
 「SDGsは競争戦略ではなく、パートナーシップなのだ」という大川社長の話に共感を覚えました。

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