
おはようございます。
この一日で遅れを取り戻そう……。そんな思いとは裏腹に、仕事が積み上がっていく。写真セレクト作業、事務的作業等。午後は運転免許試験場へ。20年ぶりに国際免許の手続きをした。帰宅後もパソコンに向かうが歩みはのろい。6時出社。6時半、入社試験と面接。8時頃帰宅。体調は回復していると思うのだが、好調とはいえない。焦らず、7時間半眠ることにした。
管理職と現場
我が社はけっこうめずらしい会社ではないかと思っています。他社のことはよくわからないので、何とも言えません。しかし、全員が「現場」を持っているという会社。社員数60数名で純粋な管理職がいないという会社は他にもあるのでしょうか?
現場を統括するという「現場」ではなく、現場の最前線に立つ。たとえば、僕の場合は編集者と一緒に取材に行き、写真を撮る。新入社員が写真を撮っても僕が撮っても、「写真を撮る」という点では同じ活動(写真の質が同じという意味ではありません)。
同様に、編集者として原稿を書くという点でも立場はまったく同じ。一から取材しますし、校正紙が出てくると、情け容赦なく赤が入ってくる。僕の書いた原稿であっても(と言うか、僕だから……か)、若手編集者が赤を入れる。ときには、僕の文章表現にまで介入しようとする編集者がいます。このちょっとした葛藤がおもしろい。僕も人間ができてきたせいか、今では入れられた「赤」を消して、「イキ」と書き加えるだけ。内心では「30年早いわ!」と思っています。ただ、5回に1回くらい、「なるほど、そういう考え方もある」と思って、妙に納得することもありますね。編集会議で話題に上ることはありませんが、この無言のやりとりには興味深いものがあります。
それはさておき、管理職が現場を持つということ。僕ばかりではなく、我が社では全員が現場最前線に立っているのです。過去、現場を持っていなかったのは、数年前まで在籍していた課長職のI氏くらいでしょうか。部長も常務も専務も僕も、現場の仕事を抱えている。僕などは、常に何かに追われている……という人間です。
これがよいのか悪いのか。おそらく、賛否両論あることでしょう。否定的意見の代表例としては、「マネジメントがおろそかになる」というもの。実際、我が社にはそのような傾向が見られます。これはよく言えば、「自由度が高い」、悪く言うと「野放し状態」(ちょっと違うかな?)。もちろん、現場を抱えながらも、管理職の人たちは奮闘していると思います。だが、管理しようと思っても管理しきれないのが実情です。
僕はそれでよいのだ、と考えています。僕の考えでは、ほとんどの人は「管理されたい」とは思っていないはず。自分の思い通りに働きたいですし、あれこれ指図されたくはない。かといって、まったく無関心でいられるのは困る……。今くらいのスタンスで、ときどき「管理職として働きかけてくれる」という状態が好ましいのではないでしょうか? ただ、指示待ち人間のようなタイプの人だと、我が社ではやりにくいだろうな、と思ってしまいます。何をどうすればよいか、自分で決めることのできる人が我が社には向いています。
求められるバランス
管理職が現場を持つ意味はどこになるのか?
これは、我が社の基本的価値観である「対等」と密接に関係していると考えています。「指示する人」と「指示される人」の2つに分けてはいけない。そんな思いもありますし、職務遂行上、指示命令が必要な場合であっても、現場の人たちの考えや思いをよく知っていなければならないわけです。現場から離れて時間がたちすぎると、そのあたりが怪しくなってくるに違いありません。管理職の仕事が管理100%になると、我が社の社風はずいぶん違ったものになっていくはず。
もちろん、これは我が社に限っての話。管理職が管理に徹しているからこそ、うまくいっているという会社もある。その会社の伝統や企業文化によって違いがあるわけです。我が社の場合は、たぶん僕の入社するはるか昔から「管理職であっても現場を持つ」ということが企業文化になっていたと思われます。
僕はプレイングマネージャーという働き方を肯定的に捉えています。ただ、「現場に追われることの弊害」も考えるようになってきました。僕の場合、10年前、20年前に比べると、どう考えてもパフォーマンスが低下しているように思えるのです。唯一、能力の向上が見られるのは文章作成力というところ。体を動かすような、たとえば取材現場での撮影力は明らかに低下しています。ここ20年で写真がデジタル化し、機材が非常に扱いやすくなっているため、僕の体力と技術の低下が目立たない……。それだけのことです。
当面は現役のままですが、どこかで後進に道を譲り、僕は風景写真一本に絞り込む必要があるでしょう。それとともに、本来の作品制作も再開しなければなりません。
プレイングマネージャーに求められるのは、「現場の仕事」と「管理職として求められる仕事」のバランスを整えることでしょう。社長になると、これに「社外の仕事」が加わって、身動きがとれなくなることがあります。自社にとって何が最重要なのか、常に考え続けていないと、意味の薄い時間がどんどん増えていく。その結果、明らかなオーバーワークとなる。
今期はここを見直して、プレイングマネージャーとしての適正バランスを取り戻すことを目標としています。
そんな中でも、できるだけ写真と文章に関する仕事は減らしたくないところ。自分の好きな仕事を減らしてしまうのでは、何のために働いているのかわからなくなってしまうからです。
