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北海道の仕事と暮らし133 アクシデント

北海道の仕事と暮らし133 アクシデント

おはようございます。
 本来であれば、昨日の行動をある程度正確に記録するのだが、今回に限り、曖昧な書き方をするほかない。関係者に迷惑をかけてしまいそう、というのがその理由だ。人生の中でも滅多にないと思われる経験をした。
 朝7時半、某編集者と出発。道内の自然豊かな場所で、ある人びとを取材。それは北海道らしい過ごし方。僕らもそれを体験しながら、写真を撮っていた。
 取材も終盤にさしかかり、「もう2、3カット撮りたいな」と思っていたときに、アクシデントが起こった。一瞬、何が起こったのかわからなかった。気づくと、自分も、編集者も、カメラも、カメラバッグも水の中。このとき、某編集者は数時間後、「そのときは冷静だった」と証言している。僕も早い段階で冷静さを取り戻し、編集者の無事を確認した後は、水の中で被害状況と今後の展開について考えていた。水没したカメラは助からないに違いない。経済的損失は取り戻せる。スマホ、車のキー、カードの入った財布がなくなっていたら、ちょっと面倒なことになりそうだ……。そんなことを考えていたが、それ以上に面倒なのは陸地に上がることだった。
 無事上陸(?)したが、ここからが実は大変だった。週末の雨であちこちに池ができている。けもの道があるにはあるが、けものでも通行不可能だろう。けもの道を諦め、道なき道を進むことにした。とにかく、日没までにたどりつく。これ以上明確な目標はない。途中、底なし沼のようになっている場所があって、何度も靴が脱げそうになった。幾度となく太ももまで水に浸かりながら歩いた。約3時間歩いて、ようやく目的地に到着した。取材先の家族に心配をかけてしまった。そして、週末キャンプの楽しみを台無しにしてしまい、申し訳ない気持ちになった。ともかく、無事でよかったと喜び合った。

幸運

草むらと水の中を約3時間歩いたわけですが、よかったと思ったのは「極力迂回しなかったこと」でしょう。本当にそれがベストな選択だったのかはわかりません。底なし沼に沈んでいたかもしれない。その意味では、過去最大ともいえるデンジャラスな取材となりました。
 たぶん、もうひとつの選択肢として「その場でじっとしている」という手もあったに違いありません。ただ、その時点では「しばらく歩けば到着するだろう」という考えしかなかった。また、雨による増水がこれほどとは思わなかった。無事生還できたのは幸運だったためかもしれません。
 本来であれば決して危険ではないものなのに、ちょっとした油断とアクシデントによって大変なことになることもある。今回はそのあたりがひとつの教訓となりました。順調に進んでいた取材が一瞬にして暗転することもある。
 これは企業経営にもいえることですし、人生にもそのような場面が起こりうる。その一瞬のアクシデントが起こらないような備えを十分に行っておくこと。そして、万一起こったときにはどのように行動すべきなのかについても、心構えを持っておくことが必要なのかもしれません。
 今回はふたりとも冷静かつ楽観的なタイプでよかった。僕らは過去の「クナマガ事件簿」(スロウ定期購読者向けニュースレターの記事のひとつ。取材中に起こったアクシデントを暴露している)を思い起こしていました。僕の記憶ではこれ以上のものはないな……。命に関わるアクシデントはたぶん今回が初めてでしょう。

吉兆

けれども、考えてみるとこの種の際どい状況を僕は何度か経験してきています。今、このようにして生きている。曲がりなりにも、やり甲斐を感じることのできる仕事を日々行っている。これは幸運以外の何物でもない、といえるのかもしれません。
 我が社の中にも際どい局面を乗り越えて今に至っている……という人が何人もいることでしょう。それがまったくないという人のほうがめずらしいのではなかろうか? 若手の人であれば、まだその局面がやってきていないだけかもしれません。けれども、人生の中では何度か危ない場面があり、命拾いをしたと感じることがあるものです。
 これは「冒険をしたから危ない目に遭う」ということではないのだと思います。安全第一にリスクを避けながら生きている人にもやってくる。
 危険との出合い方はひとそれぞれ。消極的な気持ちになっているときに出合うという人もいれば、度を超えた冒険心によって自ら危険を招いてしまうという場合もあります。
 道を歩いているだけでも、交通事故に遭う可能性はゼロではないわけです。ふだん何気なく食べている加工食品の中に健康を脅かす成分が入っていることもあるでしょう。生きている限り、何らかのリスクを抱えている。だから、リスクを避けることにエネルギーを費やしすぎると、まともに生活できないということになってしまいます。
 リスクがあることを頭に入れながら、自分の生き方を貫くとか、経営理念に沿って事業活動を行うとか、原則に則って行動することが求められるでしょう。
 僕の場合、それがちゃんとできているのだろうか? 常に考えていることですが、油断すると痛い目に遭うことが多い。今回の一件もそのひとつなのかもしれませんね。
 ただ、こうした出来事は「吉兆」なのだと考えるようにしています。こうしたアクシデントの後には、多くの場合、いいことが起こる。他の人の場合はわかりませんが、僕のこれまでの人生では、たぶんそのようなパターンがある。そう何度も経験してきたわけではありません。ただ、過去2回は明らかにいい方向へ進んでいきました。今回にもそれが当てはまるのではないか? まったく根拠はないのですが、そんなふうに感じています。あ、それと今朝の僕は筋肉痛も感じています。

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