おはようございます。
朝、ある会報のフォーマットを作成。誰もが使えるようなものにしようと考え、数日前はワードで試みたが困難であることが判明。意外にも、パワーポイントがいいらしい。いくつか弱点はあるものの、何とか使えそうなレベルに到達。あとは会のメンバーが使えるようにマニュアルを作成するのみ。
10時から二次面接。午後は自宅で仕事。ある会議に向けて考えをまとめる必要があった。調べ物をするうちに、貴重な資料が見つかった。4時からスロウ編集会議。6時半終了。7時、ふる屋。帯広ロータリークラブ第1回情報集会。テーマから逸れながらも、気づくとテーマに戻っているという、不思議な話の展開。9時半終了、10時帰宅。
パワーポイントでDTP
自分の仕事を自分のやりやすいように整える。誰もが行っていることだと思いますが、自分が永遠にその仕事をやり続けるというわけにはいきません。誰かに手渡す日がやってくる。手渡す相手が自社の部下や後輩であれば、さほど苦労する必要はないでしょう。ベテランのプロから若手のプロに渡される。若干の技術差やスピード差はあるかもしれません。しかし、慣れてくれば、むしろ仕事の質もスピードも向上する可能性がある。人は成長しますから、自分よりもいい仕事をしてくれるものと考えるべきでしょう。
問題は、プロからアマへ手渡すにはどうすればよいか? 日常業務において、経験したことのある人は少ないかもしれません。僕の場合はたまに「社外の人に手渡す」という必要が出てきます。これまで、ある会でボランティア的に担当してきた制作物があったのですが、5年後も10年後も自分がやり続けることになるのだろうか……とイメージしてみると、そんなはずはないわけですね。誰かができるようにならねばならない。
異業種のさまざまな人が集まっている会。ですから、プロが使うようなページレイアウトソフトを教えるというわけにはいきません。誰もが使い慣れているソフトで……。そう考えて最初はワードでつくってみました。そういう作例もあることはある。ですが、僕の目には素人っぽさが気になって仕方がない。一太郎でつくってみても同様の結果に終わりました。
パワーポイントが使えるとは、気づきませんでした。弱点としては、テキストの回り込みができないというところ。これは制作上やりにくい。ですが、致命的弱点というほどではない。手作業で何とかなるレベル。
試しに1ページだけ出力して、インデザインでつくったものと比較してみました。ほとんど違いは見られない。ただし、会員みんなのパソコンに入っていると思われるフォントに統一したため、文字の美しさは多少犠牲にしています。この点だけ、ちょっと惜しい気もしますが、やむを得ないところです。
プレゼンテーション用のパワーポイントがDTPに使える。これは僕にとってひとつの発見でした。こういう使い方をしている人は案外多いのでしょうか? デザインや印刷関係の人であれば、迷わずインデザインやイラストレーターを使うことでしょう。会社によってはクォークエクスプレス。プロの人がわざわざ他のソフトを使うことはありません。
けれども、今後はこうしたニーズが増えていくような気がします。実際、一太郎やワードでつくったデータから印刷をする機会も多いはず。ワープロソフトでは見栄えがイマイチ。何とか美しくできないものか……といったようなニーズ。これは間違いなくありますね。
応用力の時代
デジタル化が進んだおかげで、アマチュアがプロの領域に近づいてきています。プロ用の機材やソフトを使って、アマがプロに近づく。これは写真やデザインの現場ではよく見られる現象。センスのいいアマと技術のみ優れたプロ。どちらの制作物が魅力的といえるだろう? そう考えることがあります。巷にあふれる印刷物を見ると、アマチュア的なデザインや写真をよく見かけます。けれども、その中には魅力的なものも多数含まれている。技術不足だが魅力的。そして、機材・ソフトの進歩に伴って、アマの技術は向上しつつあります。フォトコンテストの審査員を務めたときにも、そんな印象を受けました。
問題はもうひとつのアプローチ法です。アマチュアがアマ用の(または畑違いの)機材やソフトを使って、使用に耐えるデータを作成できないか模索する。今回のパワーポイントを使ったDTPみたいなパターンです。
過去、何度か写真講座(多いのはPTA関係)を社外で行ったことがありました。一眼レフを使っている受講生には教えやすいのですが、コンパクトカメラだとなかなか伝えにくいものがあります。外部ストロボが使えない。この1点だけとっても、不自由なものです。商品撮影ではライトを使うほかありません。
それでも、完全に不可能というわけではない。コンパクトカメラでもスマホのカメラでも、それなりに商品写真も風景写真も撮ることができる。プロレベルは求めていないが、そこそこレベルアップさせたい。そうしたニーズに応えることも、僕らには必要なのではなかろうか?
そういえば、数年前にインデザインでプレゼンテーション用のデータを作成したことがありました。見栄え重視のプレゼンをしたかったというのがその理由。アニメーションはつけられませんが、文字組みは美しくなる。自分がふだん使っているソフトを別な用途に応用する。そんな場面は他にもいろいろ考えられそうです。
プロとアマの境界がなくなっているのと同様、業種の境界も、職域の境界も、ツールの用途の境界もなくなりつつあるような気がします。自分の仕事の幅を広げるためには、試しに使ってみることが第一。自分以外の誰かに自分の技術を伝えるには、その人にとって使いやすいツールで同じことができないものか考える。そんな創意工夫が求められるのではないかと思います。