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食旅・パース編【1日目】 機内食

食旅・パース編【1日目】 機内食

こんにちは。
 諸事情によりブログを書くのが遅くなりました。
 10月26日午前8時半、成田空港内でレンタルWi-Fiを受け取り、搭乗口へ。ここまではよかったが、パースへ向かう便が2時間遅れとのアナウンス。2時間ぼんやり過ごすことに。午後1時10分出発。ここから約10時間。長時間飛行機に乗るのは久しぶり。映画を3本も見てしまった。エコノミークラス症候群的な症状はまったくなし。10時頃パース空港着。レンタカーを借りて、宿へ向かう。ところが、借りた車はなぜかカーナビなし。不思議なことに車種のほうは予約時よりグレードアップしていた。車種よりもカーナビが僕には必要なのだが。仕方ないので、iPhoneのグーグルマップを使う。しばらく道に迷い、11時頃宿に到着。ちょっとイメージとは異なる雰囲気。やはり、現場で宿を選ぶという、20年前までの旅の仕方がよかったのかもしれない。1日目はほとんど眠れずに終わる。

ここにも「十勝」

そんなわけで、食旅どころの話ではなく、ともかく体を休めたいという欲求が勝っていた1日目でした。
 この日、一番おいしいと感じたのは機内食に出だされた「明治十勝ヨーグルト」。「十勝」の名は遠くパースまで知れ渡っているのかもしれません。ただそれだけの理由でヨーグルトの写真を撮る。それがなんと、この日一番の食べ物として選ばれるとは! もちろん明治十勝ヨーグルトはどこで食べてもおいしいわけですが、まさか食旅・パース編の1日目を飾るとは思いもしませんでした。
 ちなみに、機内では昼食がカツ丼、夕食はサンドイッチというメニューでした。カツ丼には期待感もあったのですが、前日からの疲労がたまっていて、それほど食指は動かされませんでした。いや、違うな。本当は朝食が遅めの時間帯となり、空港内でラーメンをしっかり食べてしまったことを思い出しました。こちらは超太麺。麺は僕好みだが、スープには改良の余地がありそうだな……。
 おっと、このシリーズでは味の評価といったものは、極力避けようと思っていたのでした。よいか悪いか、おいしいかまずいか、といった観点で論評するつもりはありません。料理人が自信を持ってつくった品であれば、少なくとも料理人自身はおいしいと思っていることになります。そこにケチをつけるつもりはありません。
 それよりも、自分が食べてみて純粋に何をどう感じ、どんなイメージが浮かんだのか? このあたりにできるだけ集中して考えてみたい。今はまだパースに着いたばかりのため頭がぼんやりしていますが、体が慣れてくると、僕の知らないオーストラリアの食べ物の奥深さがわかるようになるかもしれません。
 残念ながら、機内食の夕食に出てきたサンドイッチからはあまり伝わってくるものはなかったような気がします。これは頭がぼんやりして……ということではなく、無難で平均的な味付けだったためでしょう。飛行機にはいろいろな国籍の人が乗るわけですから、最大公約数的な味になるのはやむを得ないところです。

「慣れる」「馴染む」

パース空港から宿までに移動の途中、セブンイレブンに立ち寄りました。店員さんがいて、店内は明るいが、店の中に客はいない。そして、扉は開いていない。夜は店内に客を入れず、必要なものを窓口で伝えると、店員が持ってきてくれるというシステムらしい。これは治安上の理由からなのか? たぶん、そんな気がしますね。商品は袋に入れられることなく、裸のままポストのようなものに入れられて、カウンター越しに受け取ることになりました。
 20数年ぶりにオーストラリアに来ると、ほとんど初心者のように戸惑うことばかりです。20年前までは現金での支払いがほとんどでした。今はできるだけクレジットカードかスマホ決済。
 クレジットカード払いは、日本では店の人がカードを読み取り機に挿入しますが、こちらでは客自身が行うようになっている。どうもやり方がよくわからない。2、3日たてば慣れてくるのだろうか? 
 駐車場の仕組みもよくわかっておらず、日本のコインパーキングのようなわけにはいきません。あまりにわからないので、Google翻訳のスマホアプリをインストール。カメラ機能を使って説明文を映し出すと、日本語に翻訳されている。これは素晴らしいツールだ。
 オーストラリアには何度も来ているのに、20年もブランクがあると、何もかもわからない。逆に言うと、何もかもが新鮮という感じがします。ただ、慣れていないせいでストレスを若干感じる。このストレスがまったく感じなくなったとしたら、旅の楽しみは半減してしまうことでしょう。
 同じように、オーストラリアでの食生活はすべてが美味というわけではありません。たぶん、北海道にやってくる旅行者の人たちも「北海道にもまずいものがある」ということに気づく日がやってくる。これを「おいしいかまずいか」という対立軸で考えてはいけない、と僕は思うんですね。おいしいと感じられないとすれば、「そもそも慣れていない」「馴染もうとする努力が不足している」「体質的に受け付けない」といった理由からでしょう。体質はなかなか変えられるものではありませんが、その他の理由は何かのきっかけで解消する可能性がある。「まずい」ではなく、「不思議な味」と心の中で言い換えてみると、異文化に一歩近づくことができるのではないかと思います。
 今夜から2泊は、フリーマントルの快適な宿に泊まることに決めました。これで体調を元通りにして食旅に全力を注ぎます(もちろん撮影にも)。

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