
おはようございます。
バッセルトンは美しい町。早朝、街中を歩いて写真を撮る。風が強い。少し怪しい雲。1時間ほど撮影してから部屋に戻る。朝食はパンと牛乳。パッケージがおもしろくて購入したもの。これで1リットル入り。
朝食後、洗濯。洗濯機は使いやすいものだったが、脱水が終わるまで1時間もかかる。一度にすべての洗濯物を洗うことはできず、2回洗濯機を回すことになった。洗濯している間に雨が降ってきた。外に干すことはできない。ハンガーをカーテンレールにかけて乾かす。だが、場所が足りない。ハンガーも足りない。2回目の洗濯機が回っている間に買い物へ。洗濯ロープが必要だ。だが、どこで購入すればよいのか? スーパーで手に入ったのはゴムひものみ。ともかく、ゴムで代用。気づくと昼になっていた。外は大雨。
昼食は焼き餃子。餃子はこちらでもポピュラーな食べ物なのか、「Gyoza」として売られている。種類も豊富。スーパーには10種類以上あった。通常の冷凍餃子の手順で焼いてみる。小麦粉があれば羽根つき餃子にしたいところだが、そんな贅沢は言っていられない。普通に焼いて普通に食べる。味のほうは野菜餃子といった感じ。肉は見当たらず、代わりにニンジンが入っている。ニンニク、ショウガの味も感じられなかった。酢がなかったため、レモンで代用。醤油はキッコーマン。
午後2時頃、再び撮影にでかける。相変わらずの雨。だが、いつかはやむだろう。マーガレットリバーへ向かう。次第に晴れてきた。ワイナリーがたくさんあることで有名な場所。だが、ワイナリーを訪ねることはなく、海辺を目指す。飛ばされそうなほどの強風。サーフィンの名所でもあるが、サーファーは見当たらなかった。町に戻りスーパーに入ると、ゴムひもではない本来の洗濯ロープが手に入った。6時半頃部屋に戻る。室内にロープをめぐらせ、洗濯物を干し直す。雨降りだったためか、まだ生乾きの状態。
夕食は再び焼き餃子。そして、トマトソースのパスタ。トマトソースのほうはカレー粉を加えて味が改善されていた。パスタの袋をちゃんと見ると、茹で時間は5分ではなく12分と書かれている。5リットルのお湯で12分。前日、なかなか茹で上がらなかったわけだ。
食後は宿の予約に全力を挙げる。なぜ「全力」なのか? それは思った以上に宿が混み合っていることがわかったため。旅行シーズンなのだろうか。マーガレットリバーでも旅行客であふれていた。ネットで検索しても、満室の宿が多い。快適そうな宿がなかなか見つからない。
僕らにしてはめずらしく(たぶん初めてだと思う)、この先の旅行計画を綿密……というほどではないが立てることにした。残り6泊。うち4泊は南部のデンマークとアルバニー。各2泊。出発前から行ってみたかったウェーブロックの近くの宿は完全に満室だった。近郊の町にも快適そうな宿はない。少し離れたカタニングに宿を見つける。3つの宿を予約。最後の1泊はパースに泊まる予定。気づくと10時半。あっという間に熟睡した。
無骨な味
考えて見ると、どの国へ行っても僕の食生活が大きく変わるということはないようです。スーパーで買い物をして、自分の食べたいものを食べる。時間的余裕がないため、まだご飯は炊いていませんが、今日か明日には鍋でご飯を炊くことになるでしょう。海外で作る料理は食材が日本のものと異なるため、味も微妙に違ったものとなる。この微差がおもしろい。
たとえば、このあたりの野菜は僕らには無骨に感じられるのですが、これが本来の野菜ではないか……と思ったりします。ガリガリしているという印象。このため、サラダにするとやけに硬く感じられる。子供の頃、僕にはサラダを食べる習慣はありませんでした。レタスにマヨネーズをかけるか、千切りキャベツを食べた程度。昔のキャベツはずいぶん硬かったような気がします。このため、僕はキャベツのバター炒めを好んで食べていました。
詳しいことはわかりませんが、オーストラリアの野菜のほうがもしかすると原種に近いのかもしれません。品種改良して味を追求するのではなく、昔から変わらぬ味を大事にしているということか? 本当のところはわかりません。
ただ、どの町を歩いても「その土地の歴史」を大事にしているということが伝わってきます。開拓時代の歴史を伝える案内板、オブジェ、アート作品が街中や観光スポットに展示されているのです。先人の労苦を忘れまい……という思いが伝わってきます。僕には何となく、野菜の味とどこかでつながっているような気がしてなりません。