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食旅・パース編【7日目】 ラムステーキ

食旅・パース編【7日目】 ラムステーキ

おはようございます。
 宿に調理器具が揃っていないというのは、まったくの誤解だった。朝になって冷蔵庫の下にある大きな引き出しを開けてみると、すべてが揃っていた。その中に炊飯器を発見。炊飯器を備えたモーテルやロッジに泊まるのは初めてだ。さっそく炊いてみる。日本の炊飯器とはちょっと違いがあるようだ。僕が40年前、一人暮らしを始めたときに購入した炊飯器にちょっと似ている。複雑なボタンはなく、炊飯と保温のランプが並んでいるだけ。

朝食は焼き海苔と生卵。これに納豆、梅干しがあれば完璧なのだが、そういうわけにはいかない。小鳥の奇妙な鳴き声を聞きながらいただく和食。僕にとっては、これが海外旅行の醍醐味……。異なる環境の中でふだん食べているようなものを食べる。そこに新たな発見がある。残ったご飯はすべておにぎりに。具はない。塩と海苔だけ。

活動を開始したのは8時半頃。宿に近いマウント・シャドフォース・ロードを走る。ここは巨木の中を走る道。ワイナリーや牧場も数軒ある。デンマークの市街地に戻ってから海岸へ。グリーンプールを訪れる。確かにグリーンに見える海だった。強風、ときどき豪雨。車の中でおにぎりを食べ、青空になったタイミングで撮影に出る。他、2、3ヵ所を撮影してからボウ・ブリッジへ。ここにカンガルー牧場がある……と何かで調べたのだが、勘違いだったのかな? 現地で調べようと思っても、Wi-Fiがつながらない。西隣のウォルポールまで行くが手がかりはつかめず、引き返す。
 数日前から気になっていたものがあった。道ばたに蟻塚のようなものがところどころにある。これは本当に蟻塚なのか? 道路脇に車を止め、確かめてみた。無数の蟻がいた。蟻塚だ。遠巻きに写真を撮った。

再びデンマークに戻り、スーパーで買い物。調理器具が揃っていることがわかったので、僕はラム肉を購入。他にマグロ、サーモン、その他いろいろ。宿に戻ってご飯を炊き、ステーキ用(といっても小ぶりな肉)のラム肉に塩コショウ。オリーブオイルを塗る。M氏はサラミとズッキーニを炒めていた。ストーブにサツマイモを投入。フライパンの上にはラム肉とマグロが並べられた。ラムはペッパーステーキ、マグロは照り焼きに。前日とは打って変わって、充実した夕食となった。
 相変わらず、強い雨が降ったりやんだりする天気。気温は低い。ちょうどいいタイミングで夜中に目が覚めたため、薪ストーブの火が途絶えることはなかった。

シンク問題

僕らがデンマークで泊まった宿は、僕にとってちょうどよいシンクの高さでした。冷蔵庫も大きな引き出しの上に設置されている。下の段であっても低くかがむ必要がない。つまり、背の高い人を想定してつくられているのです。M氏は洗い物がしにくいと話していましたが、僕にはベストな高さ。これがオーストラリア人の平均身長というわけではないでしょう。他の宿はもう少し低かったのですから。男性が料理をつくることを想定してシンクの高さを決めたに違いない。僕にはそう思えてなりません。
 28年くらい前、所沢で最初に建てた家は、圧倒的にシンクが低い家でした。シンク(Sink)というより、「Think !」と叫びたくなるくらい低かった。「シンクを高く」と要望したのですが、忘れられてしまったのでしょう。食器洗いをするために腰が痛くなった。それから20年後、帯広に家を建てることとなり、シンクの高さはずいぶん改善されました。たぶんM氏の身長に合わせた高さ。僕にはちょっと低い。
 仕事も家事も男女に差のない時代。けれども、家事を担当するのは女性……といった古い意識がまだまだ残っているのではないかと思います。この状況を打開するにはシンクの高さを厳密に考える必要があるのではないか、というのが僕の意見。夫婦の身長の平均値から決めるのがよいのか、あえてどちらかにあわせるのがよいのか? 僕は身長の高いほうにあわせて、踏み台を置くのがよいのではないかと思っています。毎日料理がつくりたくなるようなキッチン。それが理想ですね。
 今回の旅行で気づいたのは、意外にもガスレンジの火力が弱いこと。強火にしても中火くらいの火力にしかならない。電気ケトルだと、電圧が240ボルトのせいか、あっという間に沸き上がる。なのに、鍋でお湯を沸かそうとするとずいぶん時間がかかるのです。4口あるからどれかが強火用なのだろうと思ったのですが、どれも中火程度。ちょっと不思議な感じがします。
 一長一短ありますが、オーストラリアでの自炊生活は昔も今も快適。北海道にもこういう宿がたくさんあるといいですね。 

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