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仕事観について42 第97回全国ぷらざ協議会1日目

仕事観について42 第97回全国ぷらざ協議会1日目

おはようございます。
 朝7時50分出発。8時25分帯広空港に到着。8時55分発のエアドゥで東京へ。羽田で早めの昼食。12時40分、エッサム神田ホールへ。第97回全国ぷらざ協議会の開始は1時半。基調報告には重要な情報がいくつもあって、可能な限りペンを動かした。2時半からは僕が講師となり、なぜ出版に力を入れるのか、そしてここ数年の動きについて報告した。1日目3本目の講演を務めたのはS社取締役のO氏。イベント事業が興味深い。我が社にも関係のある話。
 1日目勉強会終了後はいつもの懇親会場へ。3週間ぶりにお酒を飲んだ……というつもりでいたが、名古屋で行われた「パイレーツの会」で飲んだことを今思い出した。2週間ぶりということになる。お酒がやけに回った。二次会もいつもの場所。ビール1杯のみに留めた。宿に戻ると、あっという間に眠くなった。

情報の重要度

今月2度目となる道外での勉強会。素晴らしい情報がいくつもあって実際に試してみたくなるのですが、実行する際には我が社の社員が動くことになるわけなので、気軽に「試してみる」とは言えないのが実情です。できるだけ情報を伝え、社内の反応を見る。僕の期待する反応が返ってくるのは、200回に1回くらいでしょうか。
 何らかのアクションを期待して情報を伝えようとすると、案外伝わらないことがあります。会社の上司と部下という関係になると、なかなか伝わらない。ところが、同じ情報を別な会社の人から伝えられると、ビックリするほどすんなり伝わることがある。これは僕自身もときどき経験していること。初めて会った人からの情報に心動かされることが多いような気がします。
 人は上司(ときには部下)から「仕向けられる」のを嫌うもの。情報を伝えるだけのつもりでいても、「ある特定の反応を期待している自分」というものが含まれていると、伝わりにくい。たとえ、相手が素直なタイプであっても、するりとかわされてしまうことになるでしょう。
 だから、本当は道外の勉強会に我が社の若手や幹部を連れて行きたい、または僕の代わりに参加してほしいと思っているところです。ただ、2日間とはいえ、体の空かない人が多い。あと5年くらいは僕が参加し続けることになりそうな気がします。
 人それぞれ、さまざまなアンテナを張り巡らせています。自分のアンテナにかかった情報に人は価値を見いだす。「どんな情報か」よりも、「どのように得た情報か」によって重要度が違ってくる。社内に有益な情報を提供しているつもりでも、自分で考えているほどには伝わらないものと自覚しなければなりません。
 一度では伝わらない。社内で確実に情報を伝えるには、根気とか粘りといったものが欠かせません。伝わる確率が1/200だとすれば、200回伝えればよいということになります。そのくらい伝えれば、「あ、これは本気なのだ」と思ってもらえる。2、3回で伝えるのをやめてしまうと、どんなにいい情報であっても記憶に残らない。社内報に書いて、文章で残しておくほうがよいでしょう。

素晴らしい勘違いを尊重する

上司と部下との間に若干の違いがあるとすれば、「繰り返し伝える回数」にあるといえるかもしれません。管理職、取締役の人ほど責任が増すわけですから、自分の担当部署、あるいは会社全体を導いていくために、自分の考えを伝えねばなりません。伝わらないと思っても伝える。伝わらなかったら、もう一度伝える。無理矢理従わせるのは逆効果ですから、ていねいに何度も伝えるというやり方になる。
 若手の人の多く、または未熟なタイプの人の場合、伝える回数は1、2回ということが少なくありません。そして「何を言ってもムダ」と思い込んでしまう。僕は「短期的な成果や見返りを求めてはいけない」と伝えたいですね。重要なことほど、自分の意見はすぐには通りにくい。素晴らしいアイデアであっても、一度では通らないのが普通。相手に「なるほど」と思ってもらうために、伝え方を工夫する必要があるのです。
 「繰り返し伝える」といっても、同じ伝え方をしたのでは「またあの話か……」ということになってしまいます。同じ話、同じメッセージであっても、同じようには聞こえない伝え方。さまざまな角度から同じメッセージを伝え続けることで人を動かすことができるのではないか? 僕はそんなふうに考えています。特に、保守的なタイプの人の場合は伝え方にバリエーションが必要です。
 繰り返し伝え続けるとはどういうことか? 伝え続けられた人の脳の奥深くに情報が刻まれるわけですね。そうして、ちょっとした勘違いが発生する。「これは自分のアイデアだ」という勘違い。これは素晴らしい勘違いなので、勘違いであることを伝えてはいけない。あくまでも、「自分が思いついた」と思い続けてもらうことが重要です。
 考えてみると、僕が自分で思いついたと思っているアイデアも、実は誰かから授かったものかもしれません。いろいろな情報をインプットしているうちに、自分のアイデアか他人のアイデアかわからなくなってしまっている。これは僕だけの話ではなく、きっと多くの人がそういう状態になっていることでしょう。
 情報を大量にインプットすると脳内で化学反応のようなものが起こって、自分独自の素晴らしいアイデアが生み出されることがあります。あるいは、情報量をあえて制限し、飢餓状態(?)の中で考え続けることによってアイデアを生み出す方法もある。どんなやり方がよいのか、正解はありませんが、自分にとって重要と思える情報源を持つことですね。鮮度の高い良質な情報源を複数持つことでアイデアの出やすい体質になるのではないかと思います。

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