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経営指針の話76 言葉の力

経営指針の話76 言葉の力

おはようございます。
 午前中は床屋さんと買い物。昼はキムチチゲをつくる。午後から活動開始。「3S」とは対極の状態。部屋の片付けから始めねばならない。この1年、自分は何を学んできたのか……という思いにとらわれながらも、片付けているうちに頭が整理されてきた。写真セレクト作業等。夕方には、部屋の模様替えを行う。

言葉から好かれる

昨日ふと思ったのは、「言葉は大切なものだ」という至極当たり前のことでした。なぜそう思ったのかというと、先週、G氏の講演を聴いたのが直接的な理由。過去何度か聴いたことがあり、取材をさせていただいたこともあります。そのたびに「言葉の力」を感じずにはおられません。
 「自分の発する言葉の質を高めよう」と意識している人は、決して少なくはないはずです。けれども、世の中や自分のまわりに「好ましい言葉」だけが飛び交っているかというと、必ずしもそのようにはなっていません。
 自分自身はどうか? そう問われると、少し考えてしまいますね。マイナスな言葉は一切発していないと断言できるかどうか? 自分としては発していないと思っていても、人に与える印象は異なっているかもしれません。心から発せられた言葉になっていなければ、文意とは逆のメッセージが伝わってしまう可能性がある。言葉を大切にするということは、自分の心の状態をしっかりプラスに保っておくということなのでしょう。
 わが社の経営指針書(中期ビジョン及び第60期経営計画)の中には、「言葉の力」というページがあります。
 印刷会社の仕事というものは、情報を紙媒体等に転写し大量複製するというのがメインとなる仕事。そして、そこに載せる情報の多くは文字情報であり、言葉なのです。言葉を大切にするよう常日頃から心がけていれば、言葉からも好かれるようになる。
 ちょっと変に思われるかもしれませんが、言葉や文字から「好かれている」と思うことは、僕らの仕事においては案外重要なこと。同じように、パソコンやCTPや印刷機等からも好かれていなければなりません。機械類から好かれていなければ故障が起こりがちになります。好いてもらえるよう、こまめに点検や整備を行うという人は、きっと機械好きな人ではないかと思います。好きになるから好かれる。これは人間対人間だけではなく、人間対機械にも当てはまるものでしょう。
 言葉を好きになり、言葉から好かれるようになると、どんなことが起こるのか? 印刷会社的に言えば、「誤植が減る」ことになるでしょう。編集者であれば、文章作成時に起こる入力ミスが減る。原稿完成後に読み返したとき、入力ミスや文章表現上の誤りを発見する確率が高まる。これは能力の問題というよりも、心がけや心の状態の問題ではないかと僕は考えています。自分の書いた原稿に「赤」がいっぱい入ってくるようなときは要注意と言えます。

プラスの言葉とパワフルな言葉

いつも楽しそうな人は当然ながら「楽しい言葉」を使っています。逆に、怒りっぽい人は「毒のある言葉」を使いますし、辛そうな人は「否定的な言葉」をよく使います。
 ここで考えねばならないことは、楽しい言葉を使って楽しそうにしている人は、いつも「楽しい出来事」にばかり出合っているのか……ということ。そんなことはあり得ないわけで、どんな人にも楽しい出来事、辛い出来事、やっかいな出来事が人生にはついてまわるものです。いつもプラスの言葉を使っているという人は、物事をプラスに捉える習慣が身についているか、そう決意しているのかのどちらかでしょう。
 楽しそうにしていると楽しそうな人が集まるようになっていきますから、自然に楽しい出来事が増えていく。これは間違いありません。誰しも、最初のうちはだいたい平等な機会が与えられているはずですが、習慣や心がけ次第で目の前に訪れる出来事には差が付いていく。
 そのような理由から、我が社の経営指針書では、「行動指針」の関連項目として「言葉の力」というページを設けています。
 僕は社風や人材育成という観点から「言葉の力」について考えることが多いのですが、顧客や地域社会へのメッセージという点からも、よく考えて文章や音声に表すべきではないかと思います。ちょっとしたキャッチコピーや文章表現の中に、自社の精神が反映されるわけです。そこに偽りや過度な装飾があってはならない。その上で、自社の好ましい部分を素直に表現することが大切でしょう。
 社内においては、経営指針書の中に「偽りのない本当の気持ち」が文章で表現されている必要があります。自社の社員の人たちに「過度な装飾」は無意味ですが、心が淀んでくると「ある特定の方向へ誘導しよう」という文章になることがあるものです。社内報でもブログでも、毎年年末年始に作成している「年頭にあたって」の文章においても、僕は本心からのメッセージを伝えるよう気をつけています。
 例え困難な状況に置かれていても、本心ではプラス思考で楽しくありたいと思っているわけですから、そこではリフレーミング力を発揮することが求められます。現状の中にある好ましい面に目を向ける。そして、プラスの言葉でアウトプットする必要があるのです。
 これは難しく考えなくても、ちょっと意識すればできること。ほんのわずかな意識改革で習慣化できることですから、これを全社的に実践すれば、間違いなく自社の社風は変わっていく。
 先週気づいたことは、並の言葉では力が弱いということでした。「プラスの言葉」に加えて、僕らには「パワフルな言葉」が必要なのではないか? このあたり「2020年の年頭にあたって」を書く際、意識してみようと思います。

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