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写真家的業務改善行動35 仕事と勉強

写真家的業務改善行動35 仕事と勉強

おはようございます。
 追い詰められている。朝礼後、最小限の事務的作業を行い、すぐさま帰宅。速効で写真セレクト作業。編集者にデータを送る。郵便局と銀行へ。午後はICレコーダーの音声をテキスト化。手書きしている余裕はない。iPhoneで音声入力。取材中、ノートを一切とらなかったため、入念にテキスト化せねばならない。取材時の記憶はまだ鮮明に残っている。書くなら今がチャンスだ。だが、その前にせねばならないことがあった。この日の原稿執筆時間はわずか45分。それでも書けそうな気持ちになってきた。5時過ぎ帰社。
 5時半から次世代幹部養成塾第4講。昨日の講師はしゅんの前編集長M氏。演題は「月100時間残業していた私が定時退社するようになった話」。いいなぁ、このタイトル。生産性向上の話がメイン。なるほど、確かに人時生産性が上がっていることがよくわかった。そのための具体的取り組みも紹介された。しゅん編集部の動きを僕はまったく把握していない。今はずいぶん進化しているようだ。実習として行われた「自分メニュー」もおもしろかった。

矛盾を乗り越える

その会社がブラック企業であるかどうかは、単純に残業時間で判別できるものではありません。その昔、月刊しゅん編集部はかなり残業時間が長かった。だが、勤務時間が長くて仕事が嫌になったという人はたぶんいなかったはず。むしろ、「もう帰りなさい」と言っても帰らなかった人が多かったと思います。
 働きたいだけ自由に働くことのできる職場。昔の我が社はそれをよしとしていたところがあります。僕は昔も今もしゅんにはほぼノータッチですが、別な分野で自由に好きなだけ働いていた。仕事が好きで職場環境(とりわけ人間関係)が良好であれば、「いくらでも働いていたい」という気持ちになることがあります。特に、独身の人にはそうした傾向が現れやすい。僕個人の考えとしては、「人生の一時期、とことん仕事に打ち込んで自分を成長させるべきだ」と思っています。これは働き方改革に逆行する考えかもしれませんが、仕事人生とはそういうものでしょう。
 1日8時間会社勤務するだけで一人前のプロになれるはずはない。これは学校の授業だけで希望の大学に合格できるはずがない、というのと同じこと。定められた時間以外に人並み外れた努力をするからこそ、希望通りの進路に進むことができる。その原則は働き方改革が進む今日の職場環境にあっても、変わることはありません。
 では、この一見矛盾するような現状をどのように捉えればよいのか? 
 昔(といっても、わずか10年前)は「長時間働くこと」で知識や技術を身につけていきました。昔はこれが常識のようにまかり通っていた。今はそれが許されません。「プロジェクトX」のような成功事例は今も数多くあるわけですが、企業経営者としてそれを推奨することはできない。少なくとも、ブラック企業と疑われそうなことをやってはいけない。働きたい人にも「長時間働いてはいけない」と言うほかありません。
 代わりに、どんなメッセージを伝えればよいのか? 答は簡単です。「働く」を「勉強する」に変えればよいだけ。長時間働くのは禁止されていますが、長時間勉強するのは個人の自由。業務の一部として研修や勉強会を開催することもありますが、自分の意思で自分の時間を使って勉強する分には、誰も文句をつけることはできません。

「人間らしさ」とは

勉強をすると、仕事の質が高まったり、効率的なやり方を身につけたり、新たなビジネスを思いつく……といったさまざまな効果が得られることでしょう。生産性が向上するわけです。そうなると、同じ8時間勤務だとしても、10年前の付加価値と今の付加価値とでは、ずいぶん違ったものとなるに違いありません。
 時短を進めながら、生産性を落とさない。むしろ、以前よりも高い生産性を確保し、その上でプライベートな時間の質も量も向上させていく。ここが我が社の目指すところであるはず。
 働き方改革はSDGsで言えば、目標8の「すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する」に相当する部分。労働基準法を守っていればよい、といった消極的な姿勢ではなく、より望ましい働き方を企業も個人も目指していく必要があるということ。
 持続可能な経済成長と働きがいのある人間らしい仕事。ここを考えねばなりません。かつては経済成長に偏った考え方をして、「人間らしさ」が損なわれていたところがありました。ここ10年くらいの間に、人々の価値観、とりわけ仕事観は大きく変わってきています。人間らしい働き方を求めるようになってきている。これは健全な考えに違いありません。しかし、一方ではリスクをはらんでいる。「人間らしさ」だけが切り取られてしまうと、付加価値額が低下して、持続不可能となってしまうのです。
 そして、もうひとつ自分で答を導き出す問題があります。それは本当の「人間らしさ」とは何なのかということ。ほどほどに仕事をして、自由な時間を遊んで暮らすのが人間らしい生き方なのか、ということ。もちろん、そういう時間があってよいし、どんな過ごし方をしても自由なのですが、人間には「成長したい」という本質的欲求があることも認識せねばなりません。自分の持つ成長欲求を放置したままでよいのか、ということですね。
 会社がお膳立てする成長の場には限界がありますから、自分で自分を成長させるような場所と方法を見つけることが大切でしょう。そうした健全な努力を積み重ねてきた人は、昔も今もひとかどの人物になっている。プライベートな時間が増えている分、今後、人材の二極化が進んでいくことはほぼ間違いありません。自分がどちらの側に立ちたいか、選択せねばならない。今はそんなシビアな時代です。

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