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学習記録01 十勝経営者大学第5講「経営学における人の心」(加藤一郎教授)

学習記録01 十勝経営者大学第5講「経営学における人の心」(加藤一郎教授)

おはようございます。
 朝5時45分、羽田空港へ。空港内のコンビニに立ち寄ったら、マスクが山積みしてあった。ひと山購入したい気持ちになりかけたが、そんなことをしてはいけない。2パック購入。6時50分発のエアドゥで帯広へ。空港駐車場で車に積もった雪をはらう。9時半頃帰宅。午後は中小企業家同友会とかち支部事務所。十勝経営者大学第5講。講師は釧路公立大学経済学部の加藤一郎教授。「経営学における人の心」というテーマ。モティベーション論とコミットメント論が話の中心。これはおもしろい。テーマもおもしろいが、加藤氏の講義そのものも非常におもしろい。あっという間の3時間だった。4時過ぎから、次年度のミーティング。6時半帰宅。

科学的管理と人間的経営

昨日の講義でおもしろかったのは、企業経営における「科学的管理」と「人間的経営」のせめぎ合いについて。大学で経営学を専攻していれば誰もが学ぶのかもしれませんが、僕は両者の関係について深く考えたことがありませんでした。
 科学的管理法は20世紀初頭にフレデリック・テイラーが提唱した労働者管理の方法論。仕事が一番できる人の動作を分解し、マニュアルを策定したり、肉体労働と頭脳労働を分離させたり、最適道具類を開発したり、ノルマを設定したり……。科学的管理の誕生以前は「成り行き経営」が一般的だったため、テイラーの手法を採用すると圧倒的な成果が生まれました。テイラーの影響は絶大で、今も多くの企業が科学的管理を行おうとしており、実際に成果を収めています。
 テイラーに対する批判は、人間性を軽視しているというところ。「考えて仕事をするのではなく、『動作』をしてもらったほうが効率が上がる」という考えが根底にあるのです。つまり、文句を言わず黙って働くことを求めている(そういう理解でよいのかな?)。究極的には、AIやロボットが人間に置き換わるのがテイラーにとっては理想的といえるでしょう。
 そうした非人間性に異を唱える理論が生まれ、1920年代以降、「人の心のありよう」が研究されることとなる。やがて、心理学の力を借りながら理論が発展していったとのこと。
 そこでモティベーションとコミットメントという話になっていきました。アップダウンしやすいモティベーションと長い年数のかかるコミットメント。コミットメントは会社に入社して間もなく急降下し、浮上するのは勤続7年目あたりから……というデータが紹介され、なるほどと思いました。年齢にすると30歳くらいから。確かにそうした傾向があるような気がします。この「コミットメントの変化」は日本における調査結果。「七五三」といわれる離職率の中で、自社に対するコミットメントが高まる前に転職してしまうという残念な事例が無数にあるに違いありません。講義の中で、ひとつ有力な手立てが述べられていました。
 テイラーを基とする科学的管理法とその後の人間的経営。両者のせめぎ合いは今日まで続いています。景気がよくなると人間的経営、不景気になると科学的管理法が優位になる。そんな話もあって、確かにその通りだと思いました。
 日本型の経営は人間的ですから、どうしても科学的管理に比べると成果を生み出しにくい。ある意味、非人間的経営のほうが短期的には成果を生み出すわけです。そんな中、人間的経営によって成果を生み出すにはどうすればよいのか考え、実践することが中小企業、地域企業に求められているのではないでしょうか?
 近年感じられるのは、対極にある両方の理論のいいとこ取りをしようとする企業が増えているのではないかということ。日本の企業は人間的管理をベースに科学的管理を取り入れている。科学的管理に偏重していた欧米の企業も情緒的コミットメントを重視するところが増えてきています。
 どちらか一方というよりも、両方の考え方を矛盾なく組み合わせた企業が、働きやすく成果の上がる組織になっていくに違いありません。受講生の大部分は企業経営者でしたが、若手の人が聴いたらどのように感じたのだろう? このあたりも気になりますね。

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