
おはようございます。
朝は写真セレクト作業等。編集者に大量のデータを送る。なぜかアップロードに時間がかかる。午前中はインデザインを使った作業と企画づくり。午後は商品撮影。撮っても撮っても終わらない。しかも、非常にライティングの難しい商品があった。昔はこんなとき無反射スプレーを使ったな……など思い出しながら撮影する。こんなとき、我が社の他のフォトグラファーはどんな撮り方をするのだろう?
理念、ビジョンありきのリフレーミング
昨日は午前中に頭を使い、午後は体を使う仕事でした。僕にとって頭を使う仕事とは、おもにリフレーミングをするということです。
別な角度から物事を眺めてみたら、どのような風景が広がっているのか。また、ズーミングしてフレーミングを変えてみたら、見え方にどんな違いがあるのか? リフレーミングのやり方によっては、困難な状況であっても、そこに何らかのチャンスや成長のきっかけが見いだせるに違いありません。
ちょっと残念なのは、リフレーミングがいつもうまくいくというわけではないことです。リフレーミングを試みると、もっと困った情景が広がっていることもあります。昨日はある商品撮影のライティングに苦労したのですが、やり方を変えれば変えるほどうまくいかなくなる……。撮影ではそういうことがたまに起こります。
これは仮説を立てる力が弱まっているからかもしれません。撮影の場合は「こうライティングすればこう撮れるはず」という仮説に基づいてライティングを行います。撮り慣れている被写体であれば、だいたい仮説通りになる。ところが、難度の高い被写体や滅多に撮らない被写体になると、仮説が外れてしまうことが少なくありません。
仮説能力が低下する理由は、おそらくイメージ力の欠如でしょう。何かを創造する前には、その「何か」について想像しなければなりません。写真の場合は「何をどう撮りたいのか」をハッキリさせる必要があります。事業活動でいえば、「どんな商品をどのような人に対してどのような形で提供するのか」「そうした活動によって自社は何を得て、社会にどのような影響を与えるのか」といったことをイメージしておくことが重要です。
イメージ力を駆使して、自分または自社が望んでいる状態を思い描く。それから仮説立案を行う。将来像なしに仮説を次々立てていくのは、エネルギーを浪費するだけではなく、危険な方向へ向かってしまうことにもなりかねません。リフレーミングの前に、経営理念、経営ビジョンが必要だということですね。
昨日は「これを行ったら本当にお客様のためになるのだろうか?」「そして自社の付加価値向上につながるのだろうか?」といったことを考えていました。去年から考えていたことなので、僕の頭の中では一度は結論を出していること。再び(3度目かな?)考え、同じ結論に至りました。あとはタイミングとやり方。ここでもリフレーミング力を働かせる必要がありそうです。
まだ始まっていないことをもリフレーミングする。通常は「過去の出来事」や「現在の状況」をリフレーミングするもの。ですが、僕は「これから起こる出来事をリフレーミングする」ことがとても大事ではないかと考えています。将棋のように数手先を読むということ。プロの棋士であれば、ずっと先まで読めるのかもしれません。プロの経営者なら、何手先まで読む必要があるのだろう?
自分ひとりではリスキーなリフレーミングになりそうです。そういう意味でも、社内にはブレーンとなるような人の存在が欠かせません。僕とは異なるリフレーミング技術を持つ人がいると心強いものです。