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活動記録16 久々の取材

活動記録16 久々の取材

おはようございます。
 朝7時半出発。10時15分、テレワーク中のK氏と合流。札幌市内にある取材先へ。札幌へ行くのは1ヵ月ぶり。マスクはもちろん、消毒薬2種類とウエットティッシュ、そしてバナナを持参。これでウイルス対策になっているのだろうか? 最初の取材はマスクをしたまま行った。K氏もマスク着用。周囲にマスクをしている人はいなかった。少し異様な取材風景だったかもしれない。昼は長沼へ移動。マスクを外した。以前取材したカフェ・コフェルで昼食。後半の取材は2時から。ここも訪れるのは2度目か3度目。少し違う撮り方はできないものか、模索する。K氏を札幌の自宅まで送ってから帯広へ。7時15分頃帰宅。

編集者とフォログラファーの視点

昨日気づいたのは編集者とフォトグラファーとでは、同じ空間にいても見ているものがずいぶん違うということでした。これは昨日気づいたというわけではなく、もっと大昔から気づいていたこと。久しぶりに思い出したというべきでしょうか。
 ガラス作家、Nさんの取材でした。僕はいつものことながら光の状態が気になっていました。編集者のK氏は、どのようなプロセスでガラス作品が生み出されるのかが気になっていたのではないかと思います。それは原稿を書くために必要なこと。一方、僕のほうは撮影者。瞬間勝負というものの見方になるわけです。その瞬間、どのように見えるのか? それを予測しながら移動したり、フレーミングを決めたりします。
 撮影者として気をつけねばならないのは、瞬間勝負に徹してしまうと、説明写真として必要なカットを撮り逃してしまうことがあるということ。昨日の取材ではプロセス写真は不要でしたが、僕は一応撮っておくようにしています。ごく稀に、後日必要になることがあるからです。
 映像至上主義になりすぎると、雑誌では使いにくい写真ばかりになってしまう。このためある程度編集者的な視点が求められる。ここが雑誌の撮影のおもしろいところ。
 逆に編集者の中にもフォトグラファー的な視点を持っている人がいます。完全にプロにお任せ……というのではなく、写真的に空間を把握していて、インタビューを行う場所を選んだり、体の向きを考えたりしている。製作プロセスの撮影では、フォトグラファーの動きを予測して、自分の身の置き場所を変えたりします。
 立場は異なるものの、空間認識を一部共有することができれば、撮影はスムースに進んでいくし、よい写真や使える写真が生まれやすい。
 編集者、フォトグラファーに限らず、自分の専門分野外の視点を一部取り入れると、自分の仕事能力が高まる。そう考えてよいのではなかろうか? 少なくとも、雑誌の世界では自分の視点に固執してしまうと、取材記事はどこかおもしろみのないものとなってしまいます。例外は原稿も写真も自分でつくるという自己完結型の記事ですね。ただ、この場合もちょっとした注意が必要でしょう。
 僕はスロウ第8号から自分の担当記事を持つようになって、自分で取材・撮影し、自分で記事を書くという自己完結型の仕事をしてきました。これは自分の思い通りできるというメリットがあるものの、ちょっとした落とし穴があります。ひとつは「思い込みと予定調和の罠」、もうひとつは「編集者優位の仕事の進め方」。
 あらかじめ頭の中で記事ができあがっていて、素材を集めるためだけの取材になってしまう。これが前者のパターン。この場合、できあがった記事は独りよがりなものになるか、どこかで見たような記事になるという傾向があります。後者は、どんな記事にするのか模索しながら取材しているうちに、フォトグラファー的視点がどこかへ飛んで行ってしまうというパターン。僕は後者のパターンにはまりやすいタイプ。やはり、一人二役は大変なんですね。
 ですが、うまくいくこともあります。そのコツをうまく言葉で伝えることができればよいのですが……。僕自身、まだわかっていないことも多い。最近思うのは、「写真6・取材4」という比率。僕の場合、撮影に重点を置くといい記事になりそうな気がします。

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