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活動記録23 北海道中小企業家同友会第4回常任理事会

活動記録23 北海道中小企業家同友会第4回常任理事会

おはようございます。
 朝は社内報の原稿作成。10時半、同友会事務所。北海道中小企業家同友会第12回「人を生かす経営」推進連絡会議。12時15分からは第4回常任理事会。いずれもZOOMを使ったWEB会議。感染者が増え続ける札幌へ行かなくてよい。と同時に、移動に伴う往復6時間を節約できる。これは時間的にも体力的にもメリットが大きい。今回は札幌で開催予定の中同協定時総会が議題のひとつだった。このため中同協からもオブザーバー参加。WEB会議だと簡単に実現できる。3時頃終了。帰宅後は事務的作業。さらに礼文島の写真を選ぶ。編集者のリクエストに合致した写真がなかなか見つからない。

永久劣後ローン

常任理事会では、当然ながら新型コロナウイルス対策が大きな議題となりました。会議等の開催の仕方や予定されていたイベントをどうするのかといった問題。この点では、常任理事の間で大きな認識の差があるわけではありません。より感染リスクが低い形での開催。一ヵ所に集まる人数を極力減らす。ZOOMの利用促進といった内容。これは他の経営者団体も同様でしょうし、社内の会議等もそのように行われているところが多いと思います。
 僕が一番重要だと思ったのは、経済対策の話でした。北海道同友会ではすでに緊急要望・提言が各行政機関、金融機関、支援団体、政党支部に提出されています。緊急融資が必要であることは言うまでもありませんが、報道等でも明らかにされている通り、窓口が混雑して時間がかかったり、作成書類が繁雑だったりするわけです。緊急事態に対応するだけでも大変なのに、さらに手続きのために貴重な時間が費やされる。このあたりを何とかしなければなりません。
 資料の中にはありませんでしたが、立教大学の山口義行名誉教授の緊急提言内容が紹介されていました。さっそく、今朝改めてネットで調べてみると載っていました。これが実現すれば、非常にインパクトのある施策となるでしょう。
 その中身は「永久劣後ローン」というもの。「返さなくていいお金」(すなわち「資本」)を中小企業に注入するという施策なんですね。「永久」というのは「返済期限の定めがない」こと。「劣後」というのは、会社が解散した場合「お金が残っていたら返してください」(返済の優先順位が低い)というもの。金融機関がその企業に出資するというイメージ。当然、金融機関の負担が増すことになりますが、その債権を政府の「買取機構」が買い上げることで実現可能と提言では述べられています。
 この「永久劣後ローン」の最初の提言者は三井住友信託銀行名誉顧問の高橋温氏であると書かれていました。
 決してお金のばらまきを提言しているわけではなく、経済が正常に戻ったら金利が支払われるという仕組みとなっています。年2%の金利を払い続けていけば、50年程度で回収できる計算。永久に金利を払い続けるより、返済するという企業も増えてくるはず。
 提言の中では「中小企業の自助の提案」と書かれていました。確かにその通りです。中小企業家同友会の価値観に合致したものと言えそうです。
 新型コロナウイルス感染症が収束する気配はなく、企業経営者、とりわけ中小企業経営者やそこで働く社員の不安は増す一方となっています。各社懸命な企業努力を行っていますが、それだけではまったく足りません。既存の支援策を総動員しても十分であるとは言えません。
 緊急提言にあるような思いきった施策が不可欠。すべての人、組織ができることを最大限行う。緊急事態を乗り越えるにはそれしかないでしょう。
 北海道同友会、守和彦代表理事のインタビュー記事の中に、「地域にとって中小企業は重要な社会インフラ」という言葉がありました。1社なくなるとまわりの企業や商店も影響を受ける。負の連鎖につながっていくわけです。ここ数ヵ月の動きが非常に重要となります。

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