
おはようございます。
午前中のうちに買い物へ。きっと空いているはず……と思ったら、想像以上に混んでいる。買い物は平日に行くべきか? 必要なものを揃えてから帰宅。午後はWEBカメラの画質を高めるべく、取材用のカメラにキャプチャーボードを取り付け、パソコンにつなぐ。この方法はD社K社長から教わった。画質はバッチリ。だが、30分すると画面が真っ暗に。僕のカメラでは設定を変えることができないようだ。そうこうしているうちに夕方になってしまった。
コア商品の用途開発
デジカメには撮影用カメラとしての本来の機能があるわけですから、WEBカメラとして使おうと考えると、ずいぶん無理があるわけです。もう少し、こうなっていれば……。そんな思いはあるものの、仕方ないとあきらめるほかありませんね。
先月は古いiPhoneをWEBカメラとして使えるようにしました。画質は今のiPhoneより劣りますが、普通にWEBカメラとして使うには支障ありません。超広角レンズをかぶせると、複数参加の会議にも使えます。新型コロナウイルスによりZOOM会議が増え、WEBカメラが品薄になっています。僕のように、使わなくなったスマホを再利用している人も多いのではないでしょうか?
それはともかく、ここにちょっとしたビジネスの種があるのではないかと考えるべきでしょう。本来の用途とは異なる使い方。あるいは、自分たちが想定していなかった自社商品の使い方。それが判明すれば、次の商品開発のヒントとなったり、顧客拡大につなげることができるようになるわけです。
自社商品のリフレーミング。これはどの企業でも行っていることでしょう。けれども、自社商品をつくっている自分たちではわかりにくいものです。僕らは優れた印刷物、効果的な広告媒体、価値ある情報の詰まった出版物を生み出そうと日々努力しています。たいていの場合、そこに大半のエネルギーが注ぎ込まれることとなる。その結果、お客様やユーザーがどんな使い方をしているのか、イメージが及ばないことがあるのではないか?
マーケティングの用語として、「プロダクトアウト」「マーケットイン」という言葉があります。2000年代前半あたりまで、プロダクトアウトは間違いであるかのように言われていました。1990年代から2000年代、日本はマーケットインの考え方に傾きすぎて、革新的な商品が生まれなくなった。そもそも二元論で捉えること自体、無意味だったわけです。
我が社はよくも悪くもプロダクトアウトに近いところがあります。たとえば、雑誌ならよくあるような「読者アンケート」というものが、スロウなどの商業出版物には付けていません。自分たちの読みたい本をつくる。そんなシンプルな理由からです。メリットは編集理念にブレが生じないこと。弱点は読者の幅を広げるのに苦労しているというところでしょうか。
ただ、聞くところによると、スロウには当初想定していなかった読者がいるらしいのです。ここがちょっとおもしろいところ。普通に雑誌を読むという使い方の他に、「調べる」「情報をストックする」といった使い方があるのかもしれません。月刊しゅんにしても同様であり、創刊から22年もの蓄積があると、その情報量は膨大なものとなる。そうしたデータを活用したいと考える人がいても不思議ではありません。
コア商品を持っている会社の強みは、用途開発ができるというところにあります。別な使い道を見つければ、その分市場を開拓することができるわけです。ゼロから新商品を開発するよりも、はるかにスピーディーに進めることができる。社内では自社商品の「ヨコ展開」と呼んでいます。見え方、見せ方を少し変えるだけでよいヨコ展開商品もある。
最近感じているのは、有望な潜在市場があるというのに、自分たちはまだ気づいていないのではないか……ということ。自社及び自社商品を「よそ者」の視点から、見つめ直してみる必要がありそうですね。