
おはようございます。
昨日はメールで何人かとやりとりをしただけ。ほぼ一日、休日として過ごす。帯広は最高気温29.5度。まだ体は夏仕様にはなっていない。活動する気にはならず、完全ステイホーム。3分ほど庭に出ただけ。代わりに、今期初となる水出しコーヒーを抽出する。ゆっくり目に水滴を落とす。約20時間で18杯分の水出しコーヒーができあがるはずだ。会社のみんなに振る舞えないのが残念だ。連休中、僕とM氏で全部飲むことになるだろう。連休明け、気温が高ければ淹れることにしようと思う。
デフレマインドに悩む地域企業
バブル崩壊から30年近く経とうとするのに、日本でデフレマインドが消え去る気配はありません。この30年間、日本では格差拡大が進んでいきました。したがって、一部の人たちの間では高いものがよく売れています。そして、多くの日本人はデフレマインドにとらわれていますから、安いものほどよく売れる。
結果として、「中間ゾーンの商品が売れなくなった」。ここが非常に大きな問題なのではないか、と僕は考えています。この価格ゾーンの商品は、地域企業(ほとんどは中小企業)の守備範囲であることが多い。もちろん例外はありますが、一般的な地域企業の場合、超高性能・超高級品を提供しているわけではありません。と同時に、大量生産・大量販売もしていませんから、コスト対応力という点では大企業に太刀打ちできません。必然的に中間ゾーンの価格設定となる。
日本人の間でデフレマインドが強まっていくと、中間の価格帯と低価格帯商品との違いがほとんど見分けられなくなっていくんですね。その結果、消費者は価格の安いほうを選択するようになる。そうなると、中間ゾーンで生きてきた地域企業は経営が成り立ちませんから、粗利を減少させても価格対応しなければならない。負のスパイラルに陥って、それがずるずると30年近く続いてしまったのです。
ここまでデフレスパイラルが長引いた要因として、ひとつは「人口減少による需要低下」が挙げられるでしょう。価格は需要と供給のバランスで決まるところがありますから、人口(需要)が増え続ければ価格は維持される。1980年代までの日本はそのように経済成長してきました。需要が供給を下回っている今日、デフレマインドを解消させるのは容易なことではありません。
もうひとつの重要な要因は、グローバル化によって地域間競争が激化したことです。背景にはインターネットと物流の発達があります。ネットで注文すると、翌日(北海道の場合、翌々日のことが多いのですが)には商品が届く。しかも、リアル店舗で購入するより安いことが多いのです。
自然な成り行きとして、人々の消費行動は大きく変化しました。ネット通販での買い物が当たり前となり、地域の小売店が大きな打撃を受けることとなったのです。地域の小売店は、1980年代以降すでにロードサイド型チェーン店の地方進出により、痛手を負っていました。ネット通販は第二波と言えるのかもしれません。
デフレマインドが長く続くと、生産者も販売者も消費者も幸せな気持ちにはなれないことでしょう。消費者は、一時的に「得をした」という感覚が得られるかもしれません。けれども、それは生産者、販売者の価値をディスカウントすることで得ているに過ぎません。
適正な価値を認めて購入するのと、価値を値引きして商品を購入するのと、どちらが幸せなことなのか? このあたりはその人の価値観によって異なるところ。
僕は雑誌「スロウ」の取材活動を通じて、商品の性能や品質だけではない価値を提供する生産者、販売者たちと出会ってきました。また、その価値を正当に認めて購入する消費者も少なからず存在します。バブル崩壊後、日本は大きく傷つき、そのダメージは今も続いているわけですが、北海道内各地を丹念に取材していくと、デフレマインドから自由になりつつある人が増えていることにも気づかされます。
地域企業にとって冬の時代はもうしばらく続くかもしれません。しかし、雪解けは思ったよりも近いのではないでしょうか。
