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新版・SDGs経営2-1 仕事観の変化

新版・SDGs経営2-1 仕事観の変化

おはようございます。
 夜明け前に目覚める。スマホで天気予報を見ると「曇り」となっていた。今日はデスクワークにしよう……。そう思ったのだが、どうもおかしい。青空だ。しばらくたってから、テレビで天気予報を見直すと「晴れ」に変化していた。ひとつの情報を鵜呑みにしてはいけない。出遅れたが、新得方面へ撮影に行くことにした。昼頃帰宅。午後は休日として過ごす。

第2章 ディーセント・ワーク

仕事観の変化

「仕事観の変化」とは、「時代や世代による仕事観の違い」という意味ではありません。あくまでも自分の中での仕事観の変化。たぶん、僕はこれまでの人生の中で何度か仕事観が変わっているのです。
 20代から30代はじめにかけては、とことん働いて、とことん飲む。僕はそんな生活を送っていました。その上、ほぼ毎年(正確には3年に2回ペースかな?)、京都で個展を開催していました。今考えると、ずいぶんエネルギッシュ。そして、僕の人生の中でもっとも勤勉な時期でした。
 39歳になる少し手前、2000年にUターン。ソーゴー印刷に入社したわけですが、そこで求められていたのは「経営者としての仕事」でした。写真を撮り、文章を書き、現場で働いて収入を得る。そんなシンプルな仕事に喜びを見いだすというわけにはいかなくなりました。
 経営者の仕事を自分なりに解釈すると、「利益が上がる仕組みをつくる」ことと「自社が永続するような組織・社風をつくる」こと。自分ひとりがんばっても何の意味もない。みんなが働きやすくなるような環境を整えたり、新しい業態を考えるといったことが、僕の仕事の中心テーマとなっていきました。といっても、僕にはその方面の知識や能力が乏しいようで、僕が行ったのはもっぱら「雰囲気づくり」だったような気がします。
 このままではいけないと思い、2001年秋から経営者としての勉強を始めることにしました。「自分には向いていない」「苦手だなぁ」と思いながら、数年間勉強に明け暮れたことを覚えています。それでも、いまだに苦手意識が残っている。
 ここがちょっとおもしろいところ。僕の認識では、「苦手意識」というのは自己成長に欠かせないものなんですね。苦手というのは得意の一歩手前の状態。人は「嫌いなこと」は避けようとする。けれども、苦手意識の中には「やらなきゃ」という気持ちが含まれているわけです。苦手だと思いながら、謙虚に学び続けると、不思議なことが起こる可能性がある。ときには、もともと得意だった人を追い抜くようなことが起こりうる。僕は40代の10年間で苦手なものを2つ「得意」に転換させることに成功しました。
 第2章のテーマ「ディーセント・ワーク」を語る上で、仕事観というものが重要な意味を持っているのではないかと僕は考えています。
 しかし、短絡的に「近年の若手社員は」と乱暴な捉え方をすると、その人の持つ価値に気づかなかったり、可能性の芽を摘んでしまうことにもなりかねません。仕事観は10年、20年くらいのサイクルで変化していくもの。一番わかりやすいのは、独身の人が結婚、子育てを通じて変化していく仕事観。数年間のうちに、仕事観は間違いなく変わっていくはずです。
 働き詰めだった生活に喜びを見いだしていた自分が大きく変化する。変わり目の一時的、仕事力を低下させる人が多いのですが、中にはそこから自分の潜在能力を開花させる人もいます。家庭を持つと自分の自由にならない時間が増えるもの。ですが、意欲と能力のある人は、そこから「質的向上」へ向かっていくんですね。
 働き方や取り組み姿勢がバージョンアップする。そういう事例が社内に増えていけば、人が育つ会社になっていくに違いありません。

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