高原淳写真的業務日誌 > 新版・SDGs経営 > 新版・SDGs経営2-5 ILOの国際基準に比べると

新版・SDGs経営2-5 ILOの国際基準に比べると

新版・SDGs経営2-5 ILOの国際基準に比べると

おはようございます。
 ZOOMな一日。午前9時半、某プロジェクトのミーティング。11時5分から面談。午後1時半、スロウ編集会議。3時過ぎから2時間ほど、振り込み等の用事を済ませる。5時半、別なプロジェクトのミーティング。6時40分終了。10分間で夕食。7時からZOOMによる経営指針研究会オリエンテーション。2名から経営指針実践報告。その後、グループ討議。研究会の進め方の説明。9時半終了。一日で5度のZOOM。ずっとモニターを見続けたため、目がチカチカになった。

ILOの国際基準に比べると

次は、国際的視点から日本の働き方改革、あるいはディーセント・ワークについて考えてみたいと思います。
 国際労働機関(ILO)には「中核的労働基準」というものがあるのをご存知でしょうか? 僕は去年まで知りませんでした。「結社の自由及び団体交渉権」「強制労働の撤廃」「児童労働の効果的な廃止」「職業・雇用上の差別撤廃」からなる8条約。これらは未批准国も尊重、促進、実現の義務を負うため、「中核的」なのだそうです。
 強制労働、児童労働、差別……。「自社には関係ないこと」と思われるかもしれません。しかし、自社は基準を満たしていたとしても、使用している原材料の調達先や外注先はどうでしょうか? 今日のビジネスはグローバル化が進んでいます。もしかすると、知らないうちにILOの国際基準から大きく逸脱した労働環境の中で作られた原材料を使っていた……。そんな可能性も考慮しなければなりません。
 中核的労働基準は満たしていても、安全衛生、適正な賃金・労働時間、移民労働、ハラスメントといった面で、さまざまな問題を抱えている企業は多いことでしょう。とりわけ、低賃金・長時間労働などはバイヤーからのコストプレッシャーに応えるために生じやすいという現実があります。
 2020東京オリンピックでは、「持続可能性に配慮した運営計画、調達コード」というものが作成されています。大規模なイベントや公共調達を中心に、こうした調達コードが重視されることとなるでしょう。途上国や他社の問題といって片付けることはできないのです。
 日本ではここ数年、働き方改革によって大きく労働環境が変わろうとしています。我が社も180度とはいかないまでも、90度くらい大きく方向転換しました。残業時間の条件を厳しくしたり、フレックス、テレワークを採用したり、有給休暇取得率を高める働きかけを行うようになりました。
 日本人は「働き過ぎ」と思いがちですが、国際的に見るとどうなのでしょう? 日本人の一人当たり平均年間総実労働時間は1990年代以降、どんどん短くなっています。近年ではむしろアメリカ、イタリアのほうが労働時間が長い。ちょっと意外ですね。その一方で、日本の労働生産性は先進7ヵ国中最下位。OECD加盟36ヵ国中21位。時短の面では働き方改革が進んでいるものの、生産性や経済成長という点では根深い問題があると考えるべきでしょう。
 先進国は先進国で、途上国は途上国で、さまざまな問題を抱えています。国際間での取引は今後さらに拡大していくことになるはずです。労働生産性の低い日本企業が海外の調達先に過剰なコストプレッシャー与えるようなことがあると、SDGsに逆行することとなる。取引先の労働基準を尊重したり、サプライチェーン全体でSDGsを推進していくという姿勢が重要となることは間違いありません。
 SDGsは「他社との差別化」のために活用するものではなく、他社や地域社会と一緒になって広げていくべきもの。地域社会、業界、そして世界をよりよく変えていくもの、という大原則を忘れてはいけない。競争から協調へ、時代の価値観が大きく変わりつつあるのだと思います。

〒080-0046 北海道帯広市西16条北1丁目25
TEL.0155-34-1281 FAX.0155-34-1287

高原淳写真的業務日誌