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偶然経営仮説18 偶然の方向性

偶然経営仮説18 偶然の方向性

おはようございます。
 午前10時頃から社内報の原稿を書き始める。いいペースで進んだが、さすがに2時間で書き上げることはできなかった。昼をはさんで3時間弱で5400字。もうひとつの原稿も1時間ほどで完成。写真を付けて担当者に送付。昨日はスロウ65号に向けての準備も行った。資料を読み込む。まだ取材先は決まっていない。夕方、あるオンラインセミナーを受ける。完成度の高さに少し驚いた。

意味づけと解釈

偶然というものは世の中の至るところに存在します。自己啓発セミナーを受講すると「偶然はない」と講師が語ったりしますが、本当のところ、偶然はある。あるどころが、無数にあるのです。しかし、これだけたくさん偶然が起こると「自分が遭遇する偶然には何らかの法則性があるのではないか」と考えるようになるかもしれません。
 自分はツイていると思う人もいれば、自分の不運を嘆く人もいます。前者の場合は幸運な偶然に恵まれるし、後者はさらなる不運に見舞われます。そういう意味で言えば、「偶然はない」と言ってもよさそうです。偶然なのだから誰にでも同じ確率でやってきてもよさそうなものですが、実際にはそうならないことが多い。ここはちょっと不思議なところです。
 もっとも偶然らしい偶然といえるのは、僕の考えるところでは「宝くじ」でしょうか。お付き合いで僕もたまに買いますが、まず当たるという気がしません。「当たるという気がしない人間」と「絶対に当てるという気持ちで購入する人間」とでは、当選確率に違いはあるのでしょうか? ここは興味深いところ。
 宝くじは「絶対的偶然の所産」だと思っていますが、人生や企業経営というものは当然ながら異なります。偶然に影響を受けながらも、自分の理想とする人生を送りたいと思っていますし、自社をよい方向へ導きたいと考えているはずです。偶然にすべてを託して、気づいたらこうなっていた……では、主体的な人生とは言えません。
 100%自分の思い通りにはならない。自分の思い通りになるのは、僕の場合、数%くらいかなと思っています。社員が70人いれば1/70、つまり1.42%くらい。ただ、自分の思いが叶うのが1.42%ではちょっと寂しいものですから、自分の思いと会社の思いを合体させよう……ということになる。それが経営理念や経営ビジョン。100%自分の思いではないけれども、70%くらい自分の思いと重なっている。1.42%よりははるかに好ましい。だから、経営者にも社員にも理念やビジョンが必要なんですね。
 偶然の中には必然的に起こるものがある。僕はそう考えています。それを偶然と言ってよいのかわかりません。ただ、現象だけを捉えるとやはり偶然と言うほかありません。たまたま出会った人が自分の運命を変えた。そんな経験を持つ人も多いでしょう。僕の場合も、2回か3回しか会ったことのない人が運命を変えました。不思議なことに、そこから大きく物事が動き出して、さらなる偶然が起こるようになっていった。
 偶然には方向性がある。そう確信しました。考えてみると、その種の偶然はそのときが初めてではなかったんですね。実はその2、3年前、1998年頃にも起こっていたのです。ただ、その頃の僕はまだ受け入れ態勢ができておらず、ほぼ不発に終わったのでした。僕は2度目のチャンスをいただいたのだ。今はそう解釈しています。
 僕は偶然に「意味づけする」ことが重要なのではないかと考えています。あるいは「解釈を加える」でもよいでしょう。好意的な解釈をすれば、好ましい偶然が起こりやすくなる。単純に言えばそういうことになります。あるいは、起こった偶然の意味について考えていけば、自分の成長課題に気づくようになる。そうすると、自分の行動が変わりますから、起こる偶然も自分の成長課題と関係のあるものに変わっていく。
 そのように偶然を意味づけたり、解釈を加えることによって、今後起こる偶然にある種の方向性が定まってくる。偶然は偶然なのですが、自分の人生を自分で選び取った結果と言ってよいのではないかと思います。

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