
おはようございます。
午前10時、スロウ編集会議。12時半、ノースランドへ。帯広ロータリークラブ例会。2時帰宅。4時半、工務会議。ふと気づくと、考えねばならないことがいくつかたまっていた。
「組織の3要素」の順番
日々仕事をしていると、「どうしてこれほど考え方に違いがあるのだろう」と思うような場面に出くわします。仕事ばかりではありません。日常生活の中にも山ほどある。夫婦、親子でも違うわけですから、当然といえば当然。考え方の違いを乗り越えて、どのように具体的成果を生み出していくのか? ここが大変なところであり、仕事のおもしろいところでもあるわけです。
当事者が同じ情報を持っていれば、同じ考え方になり、同じ結論にたどり着くのではないか? そう考えたこともありました。実際のところ、そのようにはなりませんね。ひとつひとつの情報に対する解釈の仕方に個人差があるからです。まったく正反対と思える解釈の違いが生じることもあります。
たとえば、「おもしろい研修、講演会があるから参加してみたら?」と誰かに勧め、その内容を説明したとします。ある人は興味を持って「行ってみたい」と答えるでしょう。しかし、別な人は「毎日忙しいのだから、余計なことはしたくない」と答えるかもしれません。そのような場合は、詳しく説明すればするほど拒否反応を示すことになる。企業経営者、人材育成担当者は同じような経験を無数にしてきたことでしょう。
同じ情報が全員にもたらされても、同じ解釈、同じ結論には至らない。その最大の理由は価値観の違いによるものです。とりわけ、仕事観、人間観、人生観の違い。ここが大きい。
価値観というものは、生まれてから今日までの長い時間の中で形成されてきたもの。したがって、他人の価値観を変えるというのは容易ではない。というより、無理矢理変えることはできません。自分から変わるしかないのです。会社としてできることは、変わりやすい環境を整えること。あるいは、自己変革のチャンスを与えることでしょう。
物事はそう単純にはできていませんが、「同じ価値観」と「同じ情報」を持っていれば、「同じ結論」に至りやすいものです。そのような組織だと話が早い。その反対は「異なる価値観」と「異なる情報」を持つメンバーが集まる組織。これだと収拾がつかない。バラバラに行動することとなる。
悩ましいのは「同じ情報」を共有しているのに「異なる価値観」を持っているというケース。なぜ、結論を共有することができないのか……と悩むことになるでしょう。
経済危機にある今こそ一致団結して事に当たるべき。そう思っても「自分の仕事ペースは変えられない」といった仕事観を持っていると、結論も行動もバラバラになる。経営者や管理者はその人の持つ価値観の中でもっとも共有しやすい部分に訴えかけるしかありません。多くの企業が「人の役に立つ」とか「よりよい地域に」といった経営理念を掲げているのは、どんな人とも共有しやすい価値観だからでしょう。
おもしろいと思うのは、「同じ価値観」を持つメンバーが「異なる情報」を持っているというケース。我が社の一部の部署はこれにちょっと近いかな? 理解不能な行動をすることがあるものの、全体としては調和がとれていたり、どこかで情報と結論を共有できるようになっていく。
みんなが「同じ価値観」「同じ情報」を持つという組織は、考えてみるとちょっと気持ち悪いものです。当然、違っているべきでしょう。しかし、組織である以上、「共通の目的」を持たねばなりません。違いはあっても、共通項を見いだして、力を合わせていこうという意識、「協働の自発性」が必要です。そのためには「コミュニケーション」が鍵を握ることになります。
最後はチェスター・バーナードの「組織の3要素」の話になりました。僕はこの3要素をただ3つ並べて覚えていただけなのですが、順番があることに気づきました。「共通の目的」を持つには「協働の自発性」(貢献意欲)が必要であり、そのような自発性を導くには「コミュニケーション」が欠かせない。
順番を間違えて、「共通の目的」を押しつけてしまうと、息苦しい会社になってしまうのではないか? これは企業に限らず、あらゆる組織に当てはまることですね。
