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仕事観について64 テレワークの先にあるもの

仕事観について64 テレワークの先にあるもの

おはようございます。
 午前9時半、次世代経営会議。現在の営業、マーケティングについて意見交換。そして、第61期経営計画書の「10年ビジョン」と「働く環境の10年ビジョン」の素案を発表。資料は前日メールで送っていた。10年後のビジョンがすぐにイメージできる人とそうではない人とがいる。そう思ってたたき台をつくったのだが、各自の10年ビジョンに役立っただろうか? 午後は経営計画書の前文から書き進めていく。来期はSDGsについての文章が加わる予定。順調なペース。だが、改定すべきページが多いため、相当時間がかかることを覚悟せねばならない。

会社員のフリーランス化

今年に入って急速に、そして地球規模で変化しているのが「仕事観」ではないでしょうか。日本でも、ここ半年で変化が激しい。仕事観の変化と関係のある現象があちことに見られます。
 そもそも満員電車に揺られて片道1時間以上もかけて通勤するようになったのは、いつ頃からなのでしょうか? それを当たり前と考える不思議さに、今多くの人が気づき始めている。テレワークをしてみると、まったく支障なくできる。会社としても、テレワークする人が増えると、通勤のためのコストが軽減できる。また、広いオフィスも不要となり、家賃の負担が減る。オフィスのもののをなくしてしまった……という企業もあるようです。
 テレワークにはメリットとデメリットがあるようですが、テレワークを特別な働き方と考える人は減っていくことでしょう。むしろ、片道1時間以上かけて通勤するほうが特別ではないか? 電車に乗るのが好きな人はよいでしょうが、僕は1年半ほど東京で電車通勤して、「これは自分には合わないな」と感じました。数ヵ月経つと、次第に体が慣れてきます。僕は「この生活に慣れるのが恐い」と思いました。どこか間違っている。
 西荻窪でM氏と仕事をするようになり、職住近接(ほぼ同一)の勤務スタイルになりました。ようやく、僕は「生活の中に仕事がある」あるいは「仕事が生活と共にある」と感じられるようになった。この変化は僕の人生にとって非常に大きい。この感覚があるからこそ、かなりハードな仕事にも耐えることができましたし、ハードな仕事を楽しむことができた。しかし、そのような働き方を大都市で実践するのはハードルが高いに違いありません。
 帯広のような地方都市で働くメリットは、通勤時間の短さと車通勤でしょう。徒歩圏内に住居を借りて、職住近接のメリットを最大限享受する人もいます。車通勤するにしても、多くの人は10分前後の通勤時間。首都圏での通勤に比べると天国ですね。僕は通勤徒歩40秒という場所に住んでいますが、それでもテレワークしています。自宅で働く快適さは他に代えがたいものがあります。
 withコロナを多くの人が受け入れるようになってきたためか、ワーケーションという働き方が次第に広がってきました。自宅でテレワークしても何の支障もないのですから、旅先で仕事をしてもたぶん問題はない。夏は北海道、冬は沖縄で働く……といった人がこれから増えていくのかもしれません。
 このように通勤しない働き方が増えていくと、会社組織はどのようになっていくのか? ここが気になるところ。「帰属意識」という言葉は半分死語になりかけていますが、たぶん消滅するに違いありません。会社に所属するというよりも、会社に「登録する」という感覚に近づいていくのではなかろうか? 多くの人がフリーランス化していく。形の上では会社員ですが、働き方は自由になっていき、自分の働き方を自分で決められるようになっていく。
 しかし、その分「自己責任」が増していくことになりますから、一人ひとり自立していなければなりません。自立できない人は従来型の働き方を継続し、自立していった人は時間的にも空間的にも自由度が増していく。その中で緩やかな連帯が生まれるようになっていくに違いありません。
 上下関係ではなく、真に対等な人間関係ができあがっていき、会社組織は経営理念によって結ばれた理想的なコミュニティとなるはず。僕の10年ビジョンの細部はまだまだぼんやりしています。次世代経営会議のメンバー全員でまとめ上げたいと思っています。 

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