
おはようございます。
朝は校正作業。朝食後、同友会大学の準備と事務的作業。午後から経営発表大会のセミナー資料作成。ようやく完成した。夕方、役員会準備。7時、とかち館。中小企業家同友会とかち支部9月例会。講師は釧路氏ビジネスサポートセンターk-Bizセンター長、澄川誠治氏。「経営者の悩みに徹底伴走! 企業の『売り』を『チャンス』へ結びつける」というテーマ。最初から最後まで聞き応えがある。7ページわたってノートをとる。今月の例会では久々にグループ討議が行われた。同友会らしい例会となった。9時半帰宅。
できないA案よりできるC案
何回かに一度、詳細に講演内容を記録しておきたいと思うことがあります。聴くことに集中したい講演と記録することに集中したい講演。大別すると2タイプあるのです。昨日は後者でした。講演の前半は手掛けた事例。全部知っておきたい。そんな内容でした。後半は「失われた30年」と「これからの10年」。今週末行われる我が社の経営発表大会のセミナーと同内容の話がありました。しかも、非常にわかりやすい。
事例や社会・経済情勢の話に混じって、要所要所で重要な考え方が示されていました。それも、実にわかりやすく語られていて、頭の中に自然に入ってくる。こういう話し方、僕にはなかなかできそうにありません。
最初になるほどと思ったのは、「思いつきではなく、ファクトの積み上げによって考えていく」という話。思いつきの多い僕としては気をつけるべきポイントです。思いつきはないよりあるほうがよいが、ファクトを軽視すべきではない。思いつきを正当化するためにファクトをゆがめたり、なかったことにするのはいけない。
澄川氏はコンサルタントではなく、「1時間だけの社員」というスタンスで、相談者と「一緒に考える」のだそうです。そうして出てきた複数案の中で、「できないA案よりも、できるC案を行う」よう勧めるのだといいます。費用がかさまず、今の人員でできるような打ち手。何度でもチャレンジすることが重要という。リスクを見極められる人が優秀な経営者……という話もありました。
数多く紹介された事例を改めて考えてみると、「自社の強みのリフレーミング」であることがわかります。まずは強みの認識。そして、強みを顧客ニーズと結びつけていく。「顧客視点でチャンスを見つける」という話でした。要はクロスSWOT分析なのですが、「分析する」というよりも、「強みやニーズを把握しチャンスを見つける」というほうが伝わりやすいかもしれません。
講演の中で一貫していたのは、「主力事業を大事にしながら、レアな需要、ニーズが多様化している事業へ飛び込んでいく」ということでした。
これからの10年、経営環境が激変していくことは間違いありません。今年に入ってからの9ヵ月間だけを見ても、すでに驚くほど世の中は変化している。リアルに存在していたものが、WEB上に置き換わってきています。オフィス空間がバーチャルになったり、会議や教育がオンラインになったり、行政も金融もWEB上で申請できるようになっている。「なくなるのではなく、ある場所が変わる」という話。その結果、「サービス、業務が明確になり、無駄が省かれ、コア業務のみ残る」。ここが非常に重要なところ。我が社の事業も、きっとそのようになっていく。そうしなければ生き残れないのではなかろうか?
2時間の例会のうち、講演時間は70分くらいだったと思いますが、この中身の濃さはすごいものがあると感じました。
我が社のファクトを積み上げていくと、どのようなプランが浮かび上がってくるのだろう? そもそも僕らが認識している我が社の強みは、本当に的を射たものなのか? 顧客視点でチャンスを見つけようとしているのかどうか? さまざまな「?」が浮かんできます。学んだことが翌日からの思考や行動に反映される。そんな例会だったと思います。