おはようございます。
朝は研修受講の準備。資料を確認しようと思ったら、なんと手元にない。会社にもない。S社長にお願いしてメールで送ってもらう。10時、日創研経営研究会特別研修「中小企業の経営危機をマインドイノベーションと経営革新で乗り切る」が始まった。プログラムは大きく6つに分かれていた。休憩5回。研修は9時間半に及ぶ。オンラインでこれだけ長い研修を受講するのは初めて。だが、思ったほど疲労感を感じることはなく、最後まで集中して話を聴くことができた。講演にはVimeo、グループ討議にはZOOMが使われていた。参加者は1000名くらい。このくらいの規模になると、運営が大変だったに違いない。一参加者の立場としては、移動や宿泊の必要がなく、非常に助かる。
「僅差を積み重ねる」
丸一日に及ぶ研修でしたから、記録したノート(といっても一太郎ですが)は10ページほどになりました。最後のほうではさすがに入力ミスが増えました。
研修では「覚えること」よりも「ひらめくこと」のほうが大事と言われます。そして、「勉強すること」よりも「実践すること」のほうが大事であることは言うまでもありません。けれども、いい話を聴いても人は忘れてしまいやすいもの。特に、僕は忘却力の達人ですから、1日たつとほとんど忘れてしまいます。懸命に記録し、かすかな記憶をたぐりよせ、それからようやくアイデアが浮かんでくるというパターンが多い。
ですから、よく受講した直後に「どうだった?」と尋ねられることがあるのですが、僕の場合は「よかった」とか「おもしろかった」といった言い方しかできない。2、3日たつと学んだことの意味が少しわかってくる。昨日の研修は長丁場でしたから、わかるのはきっと週末あたりになるでしょう。
それでも、昨日の研修の中で「中小企業は受け身、ルートセールスが多い」という話については大いに考えさせられました。確かに、そのような傾向が強い。どうしてなのだろう? 大企業のほうが攻めの営業を行っているように感じられます。DM(紙媒体もメールも)が次々届きますし、受信拒否設定にしなければ電話もかかってくる。あの手この手で接触を試みてくる。そのような企業は大手であることが多い。このあたりに、営業戦略見直しの余地がありそうですね。
企業規模に関係なく、今後はDXが企業変革の最大テーマのひとつとなるわけですが、「DXは中小企業のほうが有利」という話も興味深いものでした。もちろん、事例としては大企業のほうが先進的なものが多い。しかし、意思決定や実行スピードという点では、規模が小さいほうがやりやすいに違いありません。中小企業がDXを進める上で最大のネックとなるのは、マインドでしょう。「無理」とか「できない」といった言葉が出てこないようにすること。可能思考によって、激変の時代に対応できる組織にしていかなければなりません。
研修の中では僕にとって大変参考になる事例が紹介されていました。規模はさほど大きくない。自前にこだわることで独自商品をつくり、価格決定権獲得したという話。「僅差を積み重ねる」というところが素晴らしいと感じました。これは我が社にもそのまま当てはまるような事例ですね。我が社ももっと積み重ねる必要がある。社員数20数名の規模で500アイテムの商品を開発……。すごいな。ジャンルは異なるものの、見習いたいと思う事例でした。
コロナ禍にあって需要が激変しています。だから、どの企業にもチャンスがあると言えますし、あらゆる企業がピンチにさらされていると言うこともできるでしょう。一部、コロナで追い風となっている企業・業界もありますが、それも永遠に続くわけではありません。印刷業界は逆風にありますが、その中にもチャンスの芽はある。それを見つけて、育てることができるかどうか? 全社一丸となって、可能思考で逆境を乗り越えられるかどうかですね。昨日の特別研修の中身と照らし合わせてみても、我が社の進んでいる方向は間違っていないと確信しました。