
おはようございます。
午前9時15分、同友会とかち支部事務局次長のK氏と待ち合わせ、会員企業訪問へ。4社訪問、うち3社の社長と話をすることができた。中身の濃い話だった。午後は自宅で会議の準備、取材の準備、社内報原稿の準備等。5時、北海道中小企業家同友会副代表理事との情報交換会。ZOOMでの開催。おもに、とかち支部とくしろ支部の情報交換。同じ道東でもずいぶん違いがある。今後、定期的に除法交換会を開催することとなった。
人材育成に時間と費用をかけるべきとき
会員企業を訪問すると、その会社の様子がよくわかる。当たり前のことではありますが、これまで手つかずの状態にありました。先月から開始して33社。まだ始まったばかりではありますが、1年続ければ大きな収穫が得られそうな気がします。
昨日は「企業成長の秘訣」とも言えるような話を聴くことができました。我が社にも少しだけ共通項がありますが、この会社ほど徹底していない。その違いが大きいということがわかりました。非常に重要な発見。ですが、ここで話の内容を的確にまとめる自信がありません。したがって、関係はあるものの、昨日の話ではなく、僕の個人的な仕事観、人間観について書き進めることにします。
僕が中小企業家同友会に顔を出すようになったのは、たぶん2001年か02年頃だったのではないかと思います。最初は支部例会(当時はとかち支部ではなく「帯広支部」でした)。それから拓の会という小グルーブでの勉強会に参加し、共育委員会の委員にもなりました。
支部例会のグループ討議、あるいは拓の会でのディスカッションの中で、「社長と社員は対等なのか」といった議論が交わされることがありました。僕の中では遠い昔に結論の出ている問題なので、あまり好きな討議テーマではありません。でも、「全責任を負っている社長と一般社員とは対等であるはずはない」といった主張を崩さない人もいて、議論としては白熱していたような記憶が残っています。確かに、一理はある。そうした考えの異なる人からも学ぶことができる。そこに、同友会での勉強のおもしろさがある。グープ討議は面倒だな……と思うことも正直言ってあるのですが、ときどき重要な発見があるものです。
対等かどうかはともかく、責任や役割の範囲は役職によって大きな違いがあるものです。幹部、取締役、社長になるほど責任は重い。したがって、人格的成長が伴わないまま役職が上がっていくと、「責任ばかり背負わされて割に合わない」と考えたり、「自分は偉い」と勘違いする人が出てくる可能性があります。どのような役職になっても「対等である」という価値観を持つこと。我が社の場合はそれが基本となっています。
役職に見合った責任を果たすため、ときには指示・命令をすることもあります。しかし、上からの目線で命令するわけではない。対等という価値観が身についていない人が指示・命令をすると、我が社の社風は一気に淀んだものとなるに違いありません。このあたりは、会社ごと違いがあります。上下関係によってうまく機能している会社もたくさんあるでしょう。我が社は対等な人間関係を保ちながら、指示命令系統を正常に機能させるという考えで仕事が進められています。
昨日訪れた会社も我が社に近いものがあります。「対等」という価値観を持つ会社は、20年前に比べると格段に増えていることでしょう。後継者の代になると、自然に「対等」になっていく。力、権力では自社を掌握することはできません。唯一、理念(あるいはそれに近いもの)が会社を束ねることになるのです。
しかし、対等という価値観で会社を成長させるには条件があります。それは社員一人ひとりの自立なんですね。このため、対等な会社にしようとすればするほど、人材育成に熱心にならねばなりません。ここが徹底できるかどうか。とりわけ、重要なのは経営状況が厳しいときに人材育成に時間と予算を配分できるかどうかなのです。昨日は具体的な話が出てきて、「すごいな」と思いました。我が社も、18年前、一番厳しいときに一番教育研修費をかけて自社を変革した経験があります。ここがコロナ危機を乗り越える最大の鍵といってよいのではないでしょうか。