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取材記録02 定点観測的取材

取材記録02 定点観測的取材

おはようございます。
 朝7時出発。最初の目的地は網走。下見のみ。だが、目指す建物が見つからない。あきらめて最初の取材先、小清水へ。訪れるのは久しぶり。作品等の撮影。取材というよりも近況報告の話がメイン。次の取材先は網走。ここは僕の担当。外は雨だが、自然光でケーキとコーヒーを撮影する。3軒目は藻琴。前回訪れたのは何年前だろう? ここは取材ではなく、通販の話。5時頃終了。宿泊は紋別。7時過ぎに到着。久しぶりの長距離ドライブだった。

ある生き方を求めて生きている人

スロウの取材では同じ取材先を何度も訪れることがあります。数年ぶりに訪ねると、新しい作品が生まれていたり、新たな活動が行われていたりする。当たり前のことではありますが、そこに時間の経過を感じ取ることができる。と同時に、その人の人生を垣間見たような気持ちになることもあります。こちらも、数年前に比べると幾分年をとっています。新しい本を出したり、別な活動を行ったりしている。お互い、相手の変化に関心を寄せている。
 スロウではたまにそのような趣旨で記事がつくられることがあります。経年変化……という言葉は適切ではありませんね。定点観測とはちょっと違うかもしれませんが、しばらく時間をおいて活動の変化を確認する。そうすることで、見えてくるものがある。作家の場合は、微妙な作風の変化のようなものがありますし、事業家の場合はビジョンに向かっていく途中経過を目にすることができる。あるいは、偶然の作用もあって、思わぬ展開をするようなケースもあります。
 意図したものなのか、偶然の作用なのかは別として、あらゆる展開は自分が招いたもの。そう考えると、取材する度に興味深いものを感じますし、そこに自分の人生を重ねて考えることも少なくない。
 若手の編集者も僕ら同様、何度も同じところを取材することがあります。いったい、どのような心持ちで取材しているのだろう? この感覚は50代くらいになってみないとわからないのではなかろうか。
 生涯現役という気持ちを持ちながらも、この仕事を自分はあと何年続けているのだろうか、考えることがあります。昨日の取材の中でも、それに近い話が出てきたような気がします。日常の一部になっているから「終える」というイメージが湧かない。そんな話だったと思います。僕の感覚もそれに近い。きっと、記事の作り方は今とは違ったものになっていることでしょう。あるいは、雑誌よりも単行本にシフトしている可能性もあります。10年後にはすっかり違った仕事の仕方になっているはず。だが、それでも何かしらの形で本づくりに関わっているに違いありません。
 昨日訪れたところは、僕らの生き方とある種共通しているような気がしました。活動内容はまったく異なるものの、ある生き方を求めて生きている。生活のために仕事をするという側面よりも、何かを求めて仕事をしているように僕には感じられます。「何のために働くのか」は非常に重要な問い。的確な言葉で説明できる人は多くはありません。けれども、その仕事ぶりを見ていると、答が明確にわかっている。そんな人が道内には数多くいます。
 ある生き方を求めて生きているわけですから、生きている間は「何かを求めて成長し続ける」以外に選択肢はありません。その結果、眼精疲労になろうが、肩凝り、腰痛に悩まされようが、指先の感覚が鈍くなろうが、ひとつのことをやり続けることになるわけです。人によっては、自分の求めているものを追い続けた結果、これまでやったことのない世界に飛び込んでしまうこともあります。それも興味深い展開といえます。我が社も異業種に片足を踏み出しているところがある。すでに飛び込んでしまったという人からは学ぶ点が多い。
 僕にとって、取材は仕事であると同時に勉強でもあります。しかも、現在進行形で変化している事例。ここから得られる学びには計り知れないものがあります。

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