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学習記録32 第2期十勝経営者大学第7講「リスクとリスクマネジメントの基礎」

学習記録32 第2期十勝経営者大学第7講「リスクとリスクマネジメントの基礎」

おはようございます。
 午前9時15分出社。9時半、同友会とかち支部I事務局長と会員企業訪問。D社とT社を訪ねる。午後1時、第2期十勝経営者大学第7講にZOOMで参加。新型コロナウイルスのため延期になっていた4講分が再開されることになった。講師は帯広畜産大学の仙北谷康教授。テーマは「リスクとリスクマネジメントの基礎」。講義はオンラインで行われた。受講生は同友会事務所に集まった人とZOOM参加者に分かれた。どのように参加しても不自由なことはない。ただ、液晶画面を見続けると案の定、眼精疲労に……。eインクディスプレイのカラー化が望まれる。4時終了。事務的作業等。

最強の内部統制手法

そういえば、僕はこれまでリスクマネジメントというものをきちんと学んだことがありませんでした。昨日の講義内容はあくまでも「基礎」。わずか3時間で学んだということにはなりません。それでも、おおよその考え方を理解することができました。
 企業経営者は「リスクをとる」というタイプの人が多い。逆に、リスクを避けようという人は企業経営者にはなりにくい。当然ながら、リスクをとる人はうまくいかない確率も高い。それだけに、リスクを管理することが重要であるに違いありません。リスクの存在に気づき、リスクマネジメントしながらも、リスクをとってチャレンジする。多くの企業経営者は無意識的にではあっても、そのような意思決定を行っていることでしょう。
 問題はそれを感覚的に行うのか、科学的に行うのかの違い。多くの場合は「失敗した場合はこのくらいの損失だな……」と一瞬のうちに計算し、やるかやらないかを意思決定することになります。その際、安全性を重視するのか、将来の可能性に目を向けるのか? どちらが正しいということではなく、その人の価値観や経営センスが表れる。昨日はあくまでも「リスクマネジメントの基礎」が講義テーマでしたが、僕は受講生の顔ぶれを見ながら、それぞれの意思決定方法について想像をめぐらせていました。
 講義の中で、なぜリスクマネジメントが重要なのかといった話が出てきました。経営環境はここ2、30年くらいの間に大きく変化しています。規制緩和や国際化が進んでセーフティネットが取り払われていった。それとともに「自己責任」という言葉が存在感を増しています。
 意識するしないに関わらず、かつての企業・業界はある程度守られていたところがありました。今は業界がまるごとなくなってしまう可能性すらある。自分の会社は自分で守らねばなりません。リスクマネジメントしながら業態変革にチャレンジする必要がある。昨日の講義とは直接関係ないかもしれませんが、僕は講義を聴きながら、そのように考えていました。
 講義の最後に「最強の内部統制手法」という話がありました。それは「会社のバッジに対するプライド」「プライドの持てる会社をつくる」ことでした。インナーブランディングを高めるということでしょう。「会社は誰のものか」という議論はよく行われますが、僕は「会社に強いエンゲージメント(愛着心)を感じている人」だと考えています。自社にプライドを持っている社員、その会社を応援したいと思っているユーザーや消費者。ESG投資もそれに近い考え方で行われるのであれば好ましいものだと思います。
 「物言う株主」という場合、株価や配当を引き上げることを目的であることが多いわけですが、ESG(環境・社会・企業統治)はこれとはずいぶんスタンスが異なります。
 最近、「物言う社員」という言葉を目にすることがあります。「社会問題など幅広い観点から社員有志が自社の経営を批判し、軌道修正を迫る動きが米国で広がっている」(2020年7月8日、日本経済新聞)。ESG投資に近い立ち位置といえるかもしれません。投資家、社員、消費者、経営者らが一体となって、社会的責任を果たす企業を育てていく。そういう時代になりつつあるのではないか? 
 地域の中になくてはならない会社をつくる。それがひとつのリスクマネジメントのあり方ではないか。だからこそ、本当に地域のためになるような商品開発、事業展開をしていかねばならない。そのようなことを考えさせられる講座でした。

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