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仕事観について77 樹上タイプと洞穴タイプ

仕事観について77 樹上タイプと洞穴タイプ

おはようございます。
 午前10時半、某プロジェクトミーティング。それぞれアイデアを出し合う。断片的なアイデアがまとまりつつあるようだ。午後は床屋さん、歯医者さん等プライペートな用事を済ませてから帰宅。4時、役員会。ここでも活発な議論が展開され、ひとつの方向へまとめ上げられていった。午前も午後もクリエイティブで建設的な会議だった。

持って生まれたタイプの違い

異なる強み、異なる考え方を持ちながらも、アイデアを出し合うことで方向性が定まっていく。あるいは、参加者全員が納得するような結論を得る。毎回そのようになるということはありませんが、会議ではそこを目標に進めていくことが望ましい。昨日はそんな会議だったと思います。
 人類には樹上生活と洞穴生活、両方の記憶が刻まれているのではなかろうか? 科学的根拠はまったくありませんが、僕は人間には「樹上タイプ」と「洞穴タイプ」、2種類の人がいるのではないかと考えています。
 木の上に登り、周囲を見回して情報を得て、大勢の仲間と情報や意見を交換し合う。そうしてさまざまな意思決定を行うというタイプ。もう一方は、洞穴の中でひとり静かに考える。あるいはごく少数の仲間と穏やかに話し合う。洞穴の中では音が響きますから、大声で話すということにはならないはず。逆に樹上のほうは賑やかだったに違いありません。
 あくまでも僕の勝手な想像です。現代においても、お酒の飲み方でどちらかのタイプかわかります。居酒屋で大声で騒ぎたいというタイプか、静かに語り合いたいというタイプか。もちろん、シチュエーションによって使い分ける人が多いと思います。しかし、いろいろな人を頭に思い浮かべると、この人は樹上タイプ、この人は洞穴タイプと分類できそうな気がします。あるいはふだんは洞穴タイプだが、お酒を飲むと木に登るという人もいます。
 僕は間違いなく洞穴タイプの人間。こういうタイプの人間だけ集まると、議論はほとんど盛り上がらないでしょう(たまにマニアックなテーマで盛り上がることはある)。樹上タイプの人が何人かいると、活発な議論が展開されていくものです。
 両者の最大の違いは、関心が外に向いているか、内に向いているかというところにあるでしょう。樹上タイプの人は木に登って遠くを見渡します。現代であれば、外へ出向いてさまざまな人と会い、情報をインプットする。そして、大勢の人と意見交換をする。実際に目で確かめて、議論して、意思決定するというタイプ。
 一方、洞穴タイプの場合は、書物やインターネットがおもな情報源となります。活字情報から世界を見ようとする。もちろん、外に出て人と会うこともあるのですが、その際の会話は自分の持っている情報が正しいかどうか、確認することが多い。インプットしてから出向くのです。
 もちろん、極端にどちらか一方に傾いているという人は少ないでしょう。樹上、洞穴、両方のバランスをとりながら生きている人が大部分に違いありません。ただ、人間には持って生まれたタイプがあるものです。それを知るにはやはりエニアグラムがわかりやすい。僕はタイプ5(研究者タイプ)であるため、洞穴を好む傾向にあるようです。だから、学生時代からジャズ喫茶のような空間を好んでいました。バブル真っ盛りの頃も、マハラジャのような場所へ行くことはありませんでした。
 それはともかく、洞穴タイプは仮説を立てるのを得意としています。樹上タイプは実践が得意ではないかと思います。PDCAサイクルでいえば、洞穴がP(プラン)、樹上がD(ドゥ)。こんな乱暴な分類でよいのだろうか……。そして、異なる視点を持つ洞穴・樹上両タイプが一緒にC(チェック)、A(アクション)する。実際の仕事では洞穴タイプも積極果敢に実践することになるわけですが、実践しながらも仮説を練り直しているのではないかと思います。樹上タイプの人は計画段階であっても「早くやればいいじゃん」と考えている。
 両者の違いはエニアグラムの違いから来ていると僕は考えています。それに各自の人生経験が加わって、独特な考え方、意思決定方法、行動パターンにつながっている。実に興味深いものがあります。

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