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リフレーミング67 ステークホルダー資本主義

リフレーミング67 ステークホルダー資本主義

おはようございます。
 午前8時半、朝礼。午前中にできるだけ仕事を進める。午後1時、面談。17年前から今までの記憶が次々とよみがえった。帰宅前、工場の床を見る。奥の方半分くらい、新しくペンキが塗られている。見違えるようにきれいになっていた。2時、通販システムの会議。どのようにすれば、スムースにシステムを移行させられるのか? まだ課題がいくつかあるようだ。3時50分、同友会事務所。4時から北海道中小企業家同友会常任理事会。5時半終了。30分ほどミーティング。6時半、とかち支部四役会。こちらはZOOM併用のリアル会議。8時半帰宅。

「自分優先」からの転換

相手の立場になって考える。当たり前のことなのに、つい忘れしまうことがあるんですね。あるいは、状況によってそのようには考えられなくなることがあるものです。リフレーミング力を発揮すべきときと言えます。
 ビジネスにおいては顧客の立場、社内においては社員の立場、同友会のような場では一会員の立場になって考えてみる。僕も仕事の場を離れれば一消費者であり、自社の業務では一社員として現場で働くことがありますし、同友会では一会員として学ぶことも多い。相手の立場になって考えることはさほど難しいことではありません。
 相手の立場で考えるのを妨げているのは、自分優先、あるいは自社都合で物事を考えてしまうからでしょう。僕もときどき反省することがあります。ジンギスカンを囲むと、誰よりも先に生焼けの肉を口に放り込んでしまう。食欲に限れば、どうも自分優先の考えが捨てきれない。
 今年は新型コロナウイルスの影響により、食事会がすべて中止となりました。考えてみたら、ジンギスカンを焼いていない。煮込みジンギスカンを一度作ったくらいでしょうか。このため、食の自分優先は封印されていると言ってよい。その分、他の分野で自分優先思考になっているのではあるまいか? このあたり、ちょっと気になります。
 自分優先、自社都合、自国第一主義といった風潮がここ数年間、世界を覆っていたような気がします。2021年からは軌道修正されるのだろうか? ここもよくわからないところですが、世界の企業経営者の意識はずいぶん変わってきたように思えます。
 SDGsにしても、お金の匂いを感じて飛びつく企業ばかりではなさそうです。ダボス会議の記事を見ると、株主資本主義からステークホルダー資本主義への移行が語られている。温度差はあるものの、相手の立場になってビジネスを考えようという姿勢に変わってきたのではないでしょうか。
 世界は読みにくいので、地域に目を転じることにします。
 月刊しゅん12月号を見ると、オードブルとおせちの記事が目に飛び込んできます。12月号なので巻頭はクリスマスケーキなのですが、印象としては巻頭特集と同じくらい、オードブル・おせちのインパクトが大きい。コロナ禍で大逆風が吹き荒れる飲食業界。どれを買おうか選んでいる自分がいました。ふだんの年なら買わない人も、今年は注文しようという気持ちになっているのではなかろうか? 
 そんな「相手の立場になって考える消費行動」が増えつつあるような気がします。これは今年急に始まったことではなく、大昔からあったのでしょう。それが目立つようになったのは大規模な自然災害が増え、ボランティア活動をする人が増えた頃からでしょうか。大部分の人は、ボランティアのために現地まで出向くことはできません。代わりに、「商品を購入する」ことで支援の意思を表明しています。
 3月以降、「しゅんのテイクアウトサイト」「職場でテイクアウトプロジェクト」「スロウなお買い物北海道物産展」などを行ってきましたが、それぞれ大きな反響がありました。当然、我が社ばかりでなく、さまざまな企業、団体、自治体等が各種プロジェクトを実施しています。すべて合わせると、相当な経済効果があったのではないでしょうか。
 顔見知りの人であれば、比較的容易に相手の立場になって考えられるものです。これが日本全体、世界全体となると、自分、自社、自国優先という意識に向かいやすい。もっとリアルにイメージできるようになれば世界は変わるに違いありません。きっと、そのためにDXが活用されるようになっていくのだろうな……。

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