
おはようございます。
午前9時、我が家に4名やってきた。10時から始まるウェビナーの準備。僕も見学したいところだが、出掛けなければならない。9時半、同友会とかち支部事務局K氏と待ち合わせ、会員企業訪問。帯広市内と清水町、各1社。それぞれじっくり話を伺うことができた。同友会の話だけではなく、ビジネスのヒントをいただいたような気がする。帰宅すると、12時50分になっていた。3分で昼食を済ませた。
1時からは第2期十勝経営者大学第10講。講師はサンマルコ食品(株)代表取締役の藤井幸一氏。北海道中小企業家同友会の代表理事であり、とかち支部10月例会で講演していただいたばかり。今回の十勝経営者大学では、札幌からZOOMで講義が行われることとなった。テーマは「私の経営実践 ~同友会で学ぶ!すぐ実践する!~」。2時間ノンストップの講義。その後、1時間を超える質疑応答。6年間受講しているが、休憩なしの3時間は今回が初めてではないか? 中身の濃い講義を終え、第2期十勝経営者大学「経営学コース」は修了となった。皆勤とはいかなかったが、僕も無事修了できた。
夕方からは原稿だ……と思っていたが、料理撮影のための食材を買いに行くこととなった。
先代の教え
藤井氏の講義を聴きながら、僕は20年前のあるシーンを思い出していました。僕の父親、先代社長との会話です。
そのときのやりとりについて具体的に書くことはできないのですが、それと同じような話が講義の中に出てきたのです。20年たった今ならわかる。その通りだな、と思います。しかし、当時の僕は、それを「世代の違い、考え方の違い」だと思って、ちゃんと聴いていなかった。今も記憶に残っているわけですから、「意味のある話」という認識はあるのでしょう。けれども、「自分の考え方とは違う」という気持ちが強く、その通りには行動しなかった。この点については、次の代に修正してもらうことにしようと考えているところです。
こうした「先代の教え」といったものがいくつかあります。一緒に働いていた期間は1年あまり。したがって、「見て覚える」という機会はほとんどなく、食事中に交わされた言葉数少ない会話の中で伝えられることとなりました。
たぶん、先代は話し言葉では十分伝わらないと考えたのでしょう。メモ書きを渡されたこともありました。僕にとって、一番ありがたかったのは社内報の文章でした。ここに基本的な考え方が書き記されている。社内報は当時の社員に向けて書かれたものですが、次世代にとっても有益な情報となるものです。社内報を発行し続けるのは、企業の永続という点からも意味あることだと思っています。
ただし、社内報は社員全員が読むためのものなんですね。中には後継者だけに伝えたいこと、幹部だけに伝えたいことがあるものです。みんなに知られては困る……といった内容ではありませんが、どちらかというと、カウンターに2人並んでお酒を飲みながら、「こういうことなんだよ」といった伝え方をすべき事柄でしょう。
後継者という立場だった20年前の僕にも、そのような機会が何度もありました。その頃の僕には素直さが欠けていたようです。素直そうに話を聴いていましたが、「それはちょっと違う」と思いながら聴いていることがありました。疑問をもっとぶつけるべきだった。今さらながら、そう思っているところです。
考え方が違っている事柄ほど、記憶の残るもの。このため、20年間ずっと考え続けているものがいくつかあります。それは先代の置き土産というべきものか? 社内にはそんな謎の痕跡があります。
昨日、講義を聴きながら改めて認識したことは、先人(先代社長だけではなく)のメッセージを現役世代は素直に受け止め、よくよく考えてみるべきだということ。鵜呑みにしてはいけないし、軽くあしらってもいけない。言葉の中には、意味あるメッセージが含まれていると気づくべきでしょう。