
おはようございます。
朝3時半に起床したため、6時過ぎには準備が整っていた。7時15分、I氏とともに新篠津村を目指す。10時15分到着。11時までには取材終了。店の開店前に撮影を完了させる。すべて予定通り。取材先で買物。午後3時頃帰宅。自宅には素敵な贈り物が届いていた。カキキンのカキえもん。「旅する鍼灸院」の著者、須藤隆昭氏が送ってくれたものだった。数ヵ月ぶりに日本酒を飲むことにした。
本当に道は続いているのか?
昨日、予定通り10時15分から取材できたのは奇跡だったのではないかと思っています。というのも、すごい天候だったのです。新篠津村のあたりではこれが普通なのでしょうか?
出発時、帯広は晴れ。途中までは素晴らしい青空。たぶん、由仁のあたりまでは晴れていたと思います。ところが、新篠津村に近づくと空が一変。ここまで荒天になるとは考えていませんでした。
今季、帯広はまだ雪らしい雪は降っていません。今シーズン初の本格的な雪道走行になることはわかっていました。しかし、ホワイトアウトを経験することになるとは。
先行する車の後を付いて走行しているときはよかったのですが、前の車がいなくなると、トロトロ走るのにも難儀しました。目の前にはちゃんと道が続いている。そう信じて車を走らせるしかありません。それでも、何度か道の両脇に積み上げられた雪山に衝突。そのたびに、「この道は除雪していないのではないか?」という疑念が頭に浮かぶ。どの方向が前になのかわからなくなる。ここまでのホワイトアウトは、経験したことがありません。
訪問した店では開店準備が行われていました。店内は美しい焼き菓子に彩られていました。心安まる空間。この外と内とのコントラストが冬の北海道らしいですね。
ホッとしながらも、僕は「無事帯広までたどり着けるのだろうか?」と心配していました。頭の中には、数日前の関越道大雪による立ち往生の映像が浮かびます。車の中にあるのは鹿ジャーキーとスナック菓子と撮影&クリスマス用の焼き菓子。食料は大丈夫だが、足を伸ばして眠れるかどうか……などと、非常時の過ごし方を思い浮かべていました。
帰途も、トロトロ車を走らせる(たぶん時速10キロくらい)ことになりました。1台、車が畑の中に落ちかかっていました。「JAFを呼んだから大丈夫」とのこと。そして、朝と同じように、ある場所から急速に青空が広がっていった。不思議です。
それにしても、完璧と思えるホワイトアウトの証拠を写真に撮っておけばよかったですね。もっとも、画面は単に真っ白になるだけではありますが……。
考えてみると、ホワイトアウトに比べると、今の我が社の進むべき道は明確になっていると言ってよいのではないでしょうか? 予測困難なところもありますが、これからの世界がどのような方向へ向かっていくのか、今はある意味わかりやすい時代です。これほど急速に世界が変わっていくと、誰の目にも明らかなことがいくつもある。問題は、そこに自分の道を作ることができるかどうかでしょう。
ホワイトアウトで車を走らせるのは危険で心細いもの。この時間が永遠に続くのではないかという気持ちになりかける。しかし、そんなはずはありません。いつかは目の前の道がハッキリ見えるようになる。青空になって、快適に走行できるようになるものです。
大事なのは、見えにくい中でも可能な限り情報収集して、進むべき道を明確にし、一歩前に踏み出すことでしょう。昨日のホワイトアウトでも、赤と白のスノーポールが見えた場所もありました(まったく何もない道もあった)。かすかな情報を頼りに前へ進む。進まないことには目的地には到着しないのです。