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取材記録09 私的欲求と業務活動

取材記録09 私的欲求と業務活動

おはようございます。
 午前9時45分、中小企業家同友会とかち支部事務局長のI氏と待ち合わせ、会員企業訪問。事前にアポをとる方式に切り替えたため、訪問したのは2社。じっくり話すことができた。午後1時、帯広市内でスロウ次号のための取材。長年疑問に感じていたことが、いとも簡単に解決した。半分は取材だったが、半分は相談のようでもあった。夕方は写真セレクト作業。

私欲と使命感との境界は?

昨日の取材では「オートメモ」にピンマイクを取り付けて録音しました。これで取材相手の声だけがテキスト化されるのではないか……と期待していましたが、けっこう僕の声も拾っている。それでもなかなかの精度。文字起こし作業から解放されただけでも大きな進歩といえます。
 それはともかく、スロウの取材では「私的欲求を満たす」という要素がけっこう含まれていますね。僕が記事にしている食べ物系の取材は、もうほとんどといってよいほど私欲に基づいています。昨日の取材は私的欲求とは異なりますが、10年くらい前から我が社の経営課題として意識していたことでした。取材を通じて自分・自社の課題を解決する。それはよいことだと僕は思っています。
 10年近く前、かつて在籍した編集者が「私的欲求以外の何物でもない」という取材テーマを選び、実際に記事にしたことがありました。「そこまでやるのか」と思いましたが、まあ、僕の食べ物系記事とどっこいどっこいですね。私欲があるから取材に熱が入る。その結果、おもしろい記事になる可能性が高まる。
 仕事に私的欲求を持ち込まない。仮に、そう考えて雑誌づくりをしようとすると、スロウの場合はきっとつまらない本になってしまうでしょう。もちろん、使命感に燃えて雑誌づくりをする。そこには私欲はない、と考えることができるかもしれません。でも、無理に私欲を排除しようとする必要はないんですね。
 自社の資源を使って、自分の私的欲求を満たしても構わない。その目的が健全で、会社の利益に合致するものであれば、大いに推奨されるべきものだと考えています。スロウの場合は「自分の知識欲(たまに食欲)」を満たすもの。クリエイティブ系の人であれば、自分の作品集をつくるなど、いろいろ考えられます。他の職種の人はどうなのでしょう? 私的欲求を自社の事業活動と直接的に結びつける方法はあるのでしょうか? 
 ポイントとなるのは、どのような種類の私的欲求なのか、ということですね。自分の欲求を満たすだけの私欲というものも当然ある。けれども、それは会社の業務とはなりにくい(僕の食べ物系記事は例外とさせてください)。私欲から出てきたものだが、それが周囲の人のためになる、会社としてぜひやるべきだ……というものであること。そういう種類の仕事を自分の中にいくつか持っておくべきだと思うのです。
 そう考えると、私的欲求と使命感との境界線はほとんどなくなっていくことになるでしょう。自分が心からやりたいと思い、しかも使命感を帯びている。そういう働き方ができれば仕事人生としてこれほど素晴らしいものはありません。「大勢の人と出会って話をするのが好き」という理由で営業や編集職を選ぶ人がいます。また、「機械をいじるのが何より好き」という人もいて、印刷機を動かしている人もいる。どの職種の人も私欲からこの世界に飛び込んでいるのではないかと思います。その選択はおおむね正しい。
 義務感ややらされ感ではない働き方。それを貫くには、常に「自分のやりたいことは何か」を明確にすることでしょう。
 雑誌の取材活動のよいところは、自分のやりたいこと、または私的欲求をいつも明確にさせてくれるところにあります。気乗りしない取材ほど大変なものはありません。その後、2000~5500字くらいの原稿を書くことになりますから。幸い、スロウでは「自分の会いたい人、話を聴きたい人」を取材することができる。ここがありがたい。
 昨日は年内最後の取材でした。
 社員全員、業務を通じて自分の私的欲求を満たすことができる。そんな会社が僕にとっては理想形ですね。

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