
おはようございます。
午前9時、T氏とミーティング。工程管理システムについて。10時、次世代経営会議。午後2時、東京のI氏とZOOMで情報交換。4時40分、とかち館へ。総会の受付、及び準備作業が行われていた。5時15分、北海道中小企業家同友会とかち支部臨時総会。2021年度支部役員が選出された。総会後、2021年度第1回幹事会開催。6時からは新会員の紹介に続いて、新春講演会。講師は(株)北海道日本ハムファイターズの川村浩二社長。テーマは「北海道日本ハムファイターズとボールパーク構想」だった。川村氏は札幌の同友会事務所から。例年であれば、新春講演、新年交礼会と続くのだが、今年は講演会のみ。本来であれば来賓として紹介させていただく方々も、ZOOMで参加していた。2会場+ZOOM参加者。おそらく150名くらいの人が講演を聴いたのではないかと思う。
伝わる理念体系
昨日初めて知ったのは、日本ハムファイターズがプロ野球球団として初めて企業理念を取り入れたことでした。企業理念「Sports Community」、経営理念「Challenge with dream」、活動指針「Fan Service 1st」。確かに、この理念にそって地域密着型の球団として発展しているように思えます。
「Sports Community」という最上位概念があって、「Challenge with dream」や「Fan Service 1st」がある。非常にわかりやすく、社員にとっても行動しやすい理念体系になっていると感じました。
横文字の理念にはぼんやりとしたイメージ的なものが多いと僕は思い込んでいましたが、日本ハムファイターズはそうではないとわかります。行動指針「Fan Service 1st」という言葉に力があるからでしょう。何のためのファンサービスなのかが、企業理念、経営理念とつながっている。社員にとっては、常に目的意識を思い出させてくれる理念体系と言ってよさそうです。
我が社の理念体系は、経営目的、経営理念、行動指針の3つからなっています。だいたい日本ハムファイターズと同じ。違いがあるとすれば、経営目的と経営理念が「文」になっていることでしょうか。言葉は短いほうが強い。そのように感じました。
たとえば、業務の中で迷ったときには、自社の理念と照らし合わせて意思決定が行われるものです。失敗を恐れて行動しない部下がいたとしたら、「我が社はChallenge with dreamでしょ!」と経営理念を引き出して、簡潔に指導することができる。あるいは、部下自らが気づいて、自分で軌道修正することができる。そんな理念及び行動指針になっています。我が社の理念は日本ハムファイターズに比べると少々長い。文字数の差が意思決定のタイム差になり、行動の差につながるのかもしれません。ここは我が社の次世代経営陣の課題となるところかもしれません。
もうひとつ、我が社の弱点として気づいたのは、行動指針と経営理念とのつながり。整合性という点では問題ないのですが、多くの社員にとって「理解するまで時間を要する」行動指針になっているのではなかろうか? ちなみに、我が社の行動指針は「プラス思考」「本気」「感謝」。この3つの意味するところ、そしてなぜこの順番なのかについては、入社前の二次面接か新入社員研修の時点で説明するようにしています。
しかし、本当にこの意味がわかるのは入社して3年経ったあたりだと思うんですね。しっかり勤めても3年。ぼんやりしていると、10年経ってもわからないかもしれません。
「Fan Service 1st」という行動指針はいいですね。シンプルでありながら、ファンとは何なのか、サービスとは何なのか、深く考えさせてくれる行動指針です。シンプルさと奥深さ。両方併せ持つ理念はそう多いとはいえません。僕の場合、深さを出したいと思うと少々くどい表現となる。また、物事をていねいに説明しようとすると、やはり言葉が長くなってしまいます。
情報過多の時代ですから、ひと言でストレートに伝える。この力が重要なのでしょう。講演の中では素晴らしい話がたくさんありましたが、僕は最初に出てきた理念と行動指針がずっと頭に残っていました。