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学習記録44 ダイナミック・ケイパビリティ

学習記録44 ダイナミック・ケイパビリティ

おはようございます。
 大雪の翌日。窓から見える風景は豪雪地帯のようだった。それでも、午前10時過ぎ、買物へ。スーパーは思ったよりも混んでいた。道路も渋滞気味。帰宅後は完全に休日として過ごすことにした。頭の中だけで仕事をする日も必要だ。昨日から食生活を変えることにした。1日目はまずまず。3週間続けることで習慣として定着させたい。

過剰な努力による失敗

今朝、日経ビジネスを読んでいたら、興味深い記事に出合いました。「危ない働き方改革、実は変革に向いた日本の組織」というタイトル。連載「日本企業の組織の不条理とダイナミック・ケイパビリティ理論」(慶應義塾大学・菊澤研宗教授)の3回目。いつものように読み上げ機能を使って聞き流していたのですが、中身が非常に気になる。連載4回分をプリントアウトし、目から改めてインプットすることにしました。
 ダイナミック・ケイパビリティ理論とは、「環境変化を感知する」「機会を捕捉する」「既存資源を再構成して自己変革する」の3つをサイクルとする、持続的競争優位を得るための理論。これと反対に、オーディナリー・ケイパビリティでは、「オペレーション」「管理」「ガバナンス」など通常能力の向上に主眼が置かれています。
 オーディナリー・ケイパビリティは、既存の事業パラダイムで効率性を高める能力(コスト削減を行う能力)。一方、ダイナミック・ケイパビリティは、既存の事業パラダイムを変革し、売上を伸ばす能力であるといいます。
 問題はここから。どちらも大切だから、両方力を入れればよいだけではないか……と考えてしまいそうです。しかし、そう簡単にいかないことは、多くの人が気づいていることでしょう。連載記事では「パラダイムの不条理」として明快に説明されていました。
 「成功体験のわな」というと、気が緩んで失敗したと考えやすい。けれども、日本企業の多くは成功しても怠けることなく、より努力したというんですね。この過剰な努力が失敗へと導く。なるほど、と思いました。
 成功体験をより確実なものにしようと努力し、パラダイムにしがみつく。自社を変革しようとする際には、古いパラダイムの放棄に強く抵抗する勢力が現れる。彼らを説得するための「取引コスト」(交渉や駆け引き)が非常に高いものとなる。このため、既存のパラダイムに深刻な問題が起こっても、そのパラダイムに固執するほうが合理的だと考えやすいのです。そして、「合理的に失敗する」。気づいていても、パラダイムの不条理を断ち切ることができない。バブル崩壊後の日本企業に多く見られるパターンです。
 パラダイムの不条理を回避するためには、ダイナミック・ケイパビリティのサイクルを回す必要があるわけですが、そのためには企業文化が重要であるに違いありません。変化することが定常で、変化しないことが異常。そう考える組織がダイナミック・ケイパビリティを高めていく。
 そこで、冒頭の「実は変革に向いた日本の組織」の話に戻ります。日本企業はドイツやアメリカに比べ、社内の労働流動性が高いのが特徴です。配置転換や社内教育を通じて、多能工やゼネラリストとして育成されていく。ドイツやアメリカでは、ジョブディスクリプション(職務記述書)によって専門能力を持つ人材が割り当てられます。このため、社内の労働流動性は低い。社内の労働流動性の低い組織では、オーディナリー・ケイパビリティは発揮しやすいがダイナミック・ケイパビリティとはなりにくい。環境変化に対応するには、社外労働流動性を高め、必要な人材を外部から調達することになります。
 日本企業も、メンバーシップ型からジョブ型雇用への移行はある程度進んでいくと思います。けれども、働き方改革の進め方を誤ると、変化対応力の弱い組織になっていくかもしれません。また、社外の労働流動性を高めた組織では損得勘定で入社する人が増えていく、という問題も指摘されていました。
 最新号では「ダイナミック・ケイパビリティ」と野中郁次郎教授の「SECIモデル」との関係が示されていて、興味深いものがありました。日本型経営のよさを見失ってはいけないと再認識させられます。

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