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リフレーミング84 複雑化とシンプル化

リフレーミング84 複雑化とシンプル化

おはようございます。
 午前9時、東京の会社とミーティング。10時45分出社。11時、同友会とかち支部事務局のK次長とともに会員企業訪問。昨日は1社のみ。午後2時、全道経営指針委員会。4時過ぎ終了。事務的作業その他。5時半には仕事を終える。

レガシー産業の進むべき道

ここ2、3週間、頭の中がずいぶん複雑化しているような気がします。本当は物事をもっとシンプルに考えたい。けれども、世の中そのものが複雑化していますし、自社を取り巻く環境も複雑なものとなっている。業界も地域も世界も複雑化しているように僕には思えます。
 高度経済成長期であれば、「一生懸命働く→頑張りに見合った収入が得られる」というシンプルな構図になっていたことでしょう。需要拡大期でしたから、供給よりも需要のほうが多い。このため、努力してたくさん仕事をこなした人、会社が収入を増やしていった。あるいは、設備投資するなどして生産性を高めていった企業が規模を大きくしていきました。
 もちろん、働くのは「人」ですし、設備投資には「お金」が必要ですから、人とお金の悩みはいつの時代もついてまわります。高度成長期であっても、努力しても報われないという思いをしてきた人は多かったでしょう。企業経営者の多くはこの時期、とりわけ「人」の問題で悩みを深めた。そうして、中小企業家同友会が誕生し、「労使見解」が発表され、「人を生かす経営」を重視するようになっていったわけです。
 しかし、ビジネスそのものは、今に比べるとはるかにシンプルなものでした。KKD(勘・経験・度胸)がまだ通用していた時代。今はさすがにそういうわけにはいきません。知識や先見力、そして感性が求められる。豊富な情報を持っていなければなりませんし、感性トレーニングする必要もあるでしょう。
 今朝、ポットキャストでビジネス番組を聴いていたら、「斜陽産業はめちゃくちゃしんどい」という話が出てきました。同じ努力をするのであっても、伸びている業界と衰退しつつある業界とでは、結果がまったく違ったものとなる。容易に想像がつきます。ですから、単純に言うと伸びている業界、将来性のある業界で努力するのが賢いやり方ということになるでしょう。
 新たに起業する場合は、単純に将来性のある分野で勝負をするのがよいという結論にたどり着きます。一方、後継者であるとか、その道何10年という形でレガシー産業にどっぷり浸かってきた人にとっては、わかっていても抜け出せないわけです。印刷産業は25年くらい前からレガシー産業化しています。業態転換して異業種になった企業もありますが、多くは25年前と大差ない業態のままでいる。技術面ではデジタル化していますが、基本的なビジネスモデルはさほど変わっていません。
 しんどいと思う努力を果てしなく続ける……。「それではいけない」と思い知らせてくれたのがコロナ禍ですね。本質的な問題を情け容赦なく突きつけた。したがって、業態変革は嫌でも急ピッチに進めていかねばならない。多くの同業者は僕と同じような感覚を持っているのではないでしょうか?
 ただ、印刷業には大いなる可能性が残っているのではないかと僕は考えています。グーテンベルクの活版印刷から570年。これほど人類の知性に貢献した技術は他に見当たりません。今も印刷媒体なしの生活は考えられないでしょう。印刷業界にとって悩ましいのは、圧倒的に供給力が高まってしまい、需要量とのアンバランスが生じてしまっていること。紙離れが進んでいると言うよりも、需給バランスの問題と捉えるべきですね。
 したがって、多くの印刷会社では、印刷事業で培った技術・ノウハウを周辺事業に展開していき、紙媒体の生産量をコントロールするという方向へ向かっていくのではないかと思います。紙媒体からデジタル媒体への事業シフトは容易とは言えませんが、不可能ではない。レガシー産業の中にも新しい芽が必ずあるものです。その芽を大切に伸ばしていくことができるかどうか。技術的には複雑ですが、考え方としてはシンプル。できるだけ、頭の中をシンプル化して、余計なところにエネルギーを浪費しないようにしたいものです。

ソーゴー印刷株式会社

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