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門外漢の原稿作成技法第39回 テーマ

門外漢の原稿作成技法第39回 テーマ

おはようございます。
 午前中は事務的作業と調べ物。何本か動画を見て学ぶ。YouTubeだけでもけっこう必要な情報が得られるものだ。午後はアイデアをまとめようと試みるが。時間切れとなった。4時、役員会。

「決める」から始まる

そういえば、新入社員のひとりから、「毎日ブログを書いていてネタに困ることはないですか?」といった質問を受けたことがありました。そのときは「毎日何かしら活動しているから、書きたいことは湯水のように湧いてくる」と答えたような気がします。「休日に何もせず次の朝を迎えると、書くことに困ることがある」という話もしましたね。意味のある文章を書くためには、意味のある活動をし続けなければなりません。
 新入社員研修から2週間ほど経ち、改めて考え直してみました。正確な伝え方ではなかったかもしれません。本当は、書きたいことが湯水のように湧いてくるわけではないのです。「毎日書く」と決めているから、必要な分だけ考えが浮かんでくる。つまり、「決める」というのが一番重要ということになります。ほとんどの人は「生きる」と決めているから、朝になったら朝食を食べるわけです(朝食抜きという人もいるでしょうが)。
 意識的であれ、無意識的であれ、僕らはさまざまな事柄を自分の意志に基づいて決めています。決めないと書けない。どんなことでもそうですが、三日坊主に終わる人は、単に「決めていない」だけの話ではないかと思います。決めると、テーマが浮かび上がってくる……。
 ところが、そう簡単な問題ではないような気もします。決めてもテーマが浮かばない、アイデアが湧いてこない。そんな話を聞くことがあるのです。これはどうしたものか? 僕の場合、知識や技術が不足していて書けないことはあるのですが、書きたいと思うテーマが見つからないということはあり得ない。ネタはなくても、テーマはあるだろう……と思ってしまうのです。
 これはきっと「人生テーマ」があるかどうかという問題ですね。自分の一生をかけて掘り進めていきたいと思うようなテーマ。それがある人は、書き続けることができる。フォトグラファーなら撮り続けることができる。人生テーマがなければ、どこかで飽きるか諦める。どんな職種の人も同じ。一生やり続ける人とどこかでやめてしまう人との違いは、人生テーマがあるかどうかではないでしょうか?
 人生テーマと出合うには、健全な意味での「思い込み力」を発揮することがひとつの方法です。ただ、すんなりできる人とできない人とがいるようです。そこそこ賢いと思い込み力は発揮されにくい。そこで、次の手として「目の前の仕事にとことん取り組んでみる」という手法がおすすめです。これは生来怠け者だった僕にも有効でした。これが限界だろうと自分が考える地点よりも、さらに一歩か二歩進んでみる。そうすると、自分が小学生の頃から持っていた人生テーマとは別に、第二のテーマが浮かび上がってくることになります。自分の頭で考えた限界線を突破することで人生テーマを手にすることのできた人は、我が社の中にも何人かいるのではないかと思います。
 人生テーマが明確になると、そこから派生する小テーマがいくつも浮かんでくることになるでしょう。たとえば、企業経営者にはいつも考え続けている「11のテーマ」があります。継続的に考えているテーマですから、いつ何時質問されても、即座に答えることができる。また、「このテーマに沿って話してください」とリクエストされれば、5分か10分くらいは話し続けることができる。人によっては話し出すと止まらなくなることでしょう。
 編集者の場合はとりわけ「テーマ性のある人生」を生きることが重要ではないかと思っています。雑誌や書籍をつくる仕事は何となく楽しそうに映るものです。そんな「楽しさ」を期待して、人生テーマなしに何年か過ごすと、何のために働いているのかわからなくなることがあります。会社としては「考える方法」を伝えることはできても、「人生テーマそのもの」を授けることはできません。自分で見つけるほかない。文章力が未熟な人は「技術がほしい」と考えるわけですが、本当に必要なのは「何を表したいのか」ということ。この壁を突破することが新入社員及び若手社員には求められています。

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