
おはようございます。
帯広は真夏日だった。午前10時、ミーティング。午後3時、幕別で取材。4時半頃帰宅。5時、中小企業家同友会とかち支部組織企画委員会。夕食後、急速に眠気がやってきた。
並製本か上製本か
製本にはさまざまな種類があります。大きく分類すると、並製本と上製本ということになるでしょう。
並製本というのは、ソフトカバーのこと。ペーパーバックも、もともと同じ意味ではあるのですが、日本ではカバーのない並製本に対してペーパーバックと呼ばれることが多い。ソフトカバーの場合は、カバーの他に帯をかけて販売されるのが普通です。
並製本は、本文の背を糊付けし、厚紙の表紙に中身をくるみ、三方を仕上げ断ちしたもの。言葉で説明しなくても、手近なところにある本を見ていただけると構造がわかるでしょう。印刷会社では並製本という言葉よりも、「無線綴じ」と呼ばれることが多いと思います。
一方、上製本は、いわゆるハードカバーのことです。本の中身を糸で綴じ、表紙をボール紙に貼って中身を綴じ込む製本法。高級感と耐久性があるのが特徴。製本の費用が変わってきますから、自費出版の場合は予算に余裕のある人向けといえます。
上製本は印刷技術のない時代に生まれた製本法。活版印刷が普及する前のヨーロッパでは、写字生が手書きで本を作成していましたから、本は非常に高価で貴重なものでした。その書籍を保護するため、誕生したとされています。ハードカバーは一般には厚紙を用いますが、布張りやレザーなどを用いた装飾性の高いものを上製本と呼ぶこともあるようです。
この他の製本方法として、平綴じと中綴じがあります。平綴じは紙の端から5ミリほどの位置を針金で留め、表紙でくるむ製本法。無線綴じよりも丈夫にはなりますが、本としては少し読みにくいのが難点。中綴じは雑誌やパンフレットに見られる製本法。真ん中(本の折り目部分)が針金で綴じられています。簡易な製本法ですから一般的な自費出版にはあまり使われていません。
僕が自費出版に適した製本法としておすすめしたいのは、並製本にカバーをかけたもの。販売目的であれば、帯もあったほうがよいでしょう。
なぜおすすめなのかというと、並製本のほうが本として読みやすいからです。本の持ちやすさ、ページのめくりやすさ。僕は表紙を少したわませて、左手で本を持ちます。右手は軽く添える程度。上製本の本では、こうした持ち方は構造上不可能。ソファーやベッドでくつろぎながら読むのが並製本。机に向かって背筋を伸ばして読むのが上製本でしょうか。旅行や出張に持っていくとすれば、並製本の本以外、僕には考えられません。通常は文庫か新書ですね。
近年では、趣味として上製本を楽しむ人が増えつつあるようです。我が社でも自社イベントの際、「ハードカバーの作り方」講座を行うことがあります。当社デザイナーによる手作りの上製本。いったん、並製本で仕上げてから、自家版として上製本に加工するという方法もありますね。
僕自身は、本の中身、つまり情報そのものに関心があるのですが、「物質としての本」に価値を感じている人も案外多いようです。それは効率化やデジタル化に対する心理的抵抗感の表れなのでしょうか? 一部の書籍は「雑貨化しつつある」と感じることがあります。所有し、部屋の中に飾っておく。レコードのジャケ買いに通じる感覚なのでしょう。
もしかすると、今後、製本の一ジャンルとして「手製本」が加わることになるのかもしれません。
