
おはようございます。
朝、ひと息ついてから写真セレクト作業に取りかかる。大量の撮影データがあった。午前中には終わらず、午後も1時間ほどかけてセレクトし、担当者にデータを送る。続いて、原稿を書くための準備……といきたいところだが、体を休ませることにした。
ページ数
世の中にはさまざまな種類の本があり、そのボリュームも実にさまざまです。簡単に読み終わる本もあれば、読み始めるのにある種の覚悟が必要なほど分厚い本もある。
自分が出版したいと思っている本の目的、そして対象とする読者を思い描いていくと、妥当なボリューム感がわかるのではないでしょうか。
本の構造上、ページ数の設定の仕方には決まりがあります。まず、表紙や見返しは除外してページ数を数えるようにしてください。これらは本文ページとは別な紙を使うことになるからです。本の見返しを開いて、最初にくる本文ページが1ページ目となります。ここは通常「扉」と呼ばれ、書名、著者名、版元などが入ります。最終ページに入れるのは「奥付」です。ここに著者のプロフィールを加えることが多いでしょう。なお、商業出版物の場合は奥付に後に、自社出版物の案内が入ることがあります。
ページ数を決める際、必ず守らねばならないことがあります。それは「8、16、32の倍数でページを設定する」ということ。
印刷会社では通常、複数ページを面付けして印刷します。紙の片面に4ページ、8ページ、16ページ分、いっぺんに印刷することになるのです。両面に印刷しますから、1枚の紙には8ページ、16ページ、32ページ分が印刷されることとなります。キリの悪いページ数になると、紙の無駄が出るだけではなく、作業効率が大幅に低下することとなるのです。ちなみに、僕がクナウこぞう文庫から出版した本はいずれも208ページ。16の倍数となっています。
次は読者の視点に立ってページ数を考えてみましょう。
僕が「文庫・208ページ」と決めたのは、おおよそ1時間半で読み終えることのできるボリュームにしようと考えたからです。帯広から東京までの飛行機に乗っている時間に読み終えるという設定です。出張や旅行の移動中にさらっと読むことができる。そのための文庫本であり、ページ設定なのです。僕の本は読むスピードが遅い人でも、たぶん2時間ほどで読み終えることができるでしょう。一気に読み切ることができる分量として妥当なページ数ではないかと思っています。
文庫208ページの場合、文字数は6万~6万5千字程度(写真、図版の点数、大きさによって文字数は前後します)。とても、こんな文字数には収まらないと考える著者もいることでしょう。選択肢としては判型を大きくするか、ページ数を増やすかのどちらか。ただ、判型を2倍にしても、単純に文字数が倍になるわけではありません。判型の大きな本は余白が広めに取られていたり、文庫や新書よりも文字が大きくなっているからです。
一冊の本のページ数としては、400ページあたりまでが妥当と考えるべきではないでしょうか。これ以上になると、読み始めるのにちょっとした覚悟が必要となります(あくまでも僕の場合ですが)。気軽に本を開いてもらうには、288ページ(16の倍数)以内に収めるのがよいと思います。
これが電子書籍となると、事情はちょっと違ってきます。そもそも、電子書籍にはページという概念がないからです。電子書籍端末を開いたときには一応ページが表示されるのですが、それは端末や文字の大きさの設定によって変化します。文字を大きくすれば画面に表示される文字数は少なくなり、小さくすれば文字数が増える。ここが紙の本との最大の違いといえます。
また、物理的に存在する本ではないため、電子書籍には背表紙というものがありません。その結果、やけに文字数の少ない本が存在します。電子書籍販売サイトで極端に安い金額または無料となっている本の中には、あっという間に読み終わるものがあります。反対に、電子書籍には重さはありませんから、持ち歩けないようなボリュームの本も、ある意味電子書籍向きと言えそうです。
