
おはようございます。
午前8時半、朝礼。1時間半ほどかけて、いくつかの案をまとめる。午後は中断したままになっていた日本自費出版文化賞の一次審査。ミーティングルームでは新商品開発会議が行われていた。僕は審査に集中。すごい勢いで本を読んでいった。驚くほど読み応えのある応募作品があった。しかし、フォトリーディングレベルで読んでいかないと審査は終わらない。すでに大まかな分類は済ませていたため、夕方までに審査は完了。応募作を返送することができた。
電子書籍のあり方
ひと口に電子書籍といっても、実にさまざまな種類のものがあります。あるとき、我が社の社員がこんな質問を投げかけてきました。
「電子書籍とWEBサイト、どこに違いがあるんですか? 端末で情報を読むのなら一緒じゃないですか」
確かにその通りです。ほとんど違いはないように思えます。ただし、僕らは「ホチキス留めされている文書」を本とは呼びません。電子書籍に製本という概念はありませんが、電子書籍は一応本としての体裁をなしています。
問題はこの「一応」というところなんですね。読者の中に「自炊」をしたことのある方はいますか? 自ら炊事を行う自炊ではありません。ここで言う自炊とは、自ら所有する書籍をスキャナでデジタル化して電子書籍を作成すること。俗語です。僕のまわりに自炊経験者はいません。ちょっとオタクっぽいためでしょうか。僕は文庫本限定で自炊することがあります。PDFに変換して電子書籍端末に保存。こうすると、本を何冊も持ち歩く必要がないのです。本を断裁するので、少し心が痛みます。しかし、それ以上に便利。個人で利用する分には著作権法に触れることはありません。
こうした自炊本も一応電子書籍ではあるのですが、最初から電子書籍として作成された本とは当然違いがあります。それはリフロー型になっていないこと。電子書籍のフォーマットにはリフロー(再流動)型とフィックス(固定)型があります。リフロー型は画面サイズによってレイアウトが変更されるとともに、自分でフォントサイズや行間を変更することが可能。フィックス型はレイアウトが固定されていますから、それができません。
デザインが重視される雑誌や一部の書籍ではフィックス型が選ばれるでしょう。しかし、文字主体の本であれば、リフロー型のほうが圧倒的に読みやすいのです。
中にはPDFをそのまま電子書籍として販売している例も見受けられますが、僕はそうした本はよほどのことがない限り購入しません。電子書籍専用端末またはスマホで読むことを想定し、それぞれ読書に適したフォントサイズ、行間を設定しています。フィックス型では読みにくいのです。したがって、自費出版においても、リフロー型で作成すべきと考えています。
では、リフロー型で電子書籍を制作するにはどうすればよいのでしょう? ここが悩みどころ。ある程度のレベルまでは自力でつくることができます。ワープロソフトの一太郎には、電子書籍ストアで幅広く採用されている「EPUB」やKindleに対応する「mobi」というフォーマットで保存する機能が備わっています。また、無料でEPUBに変換できるWEBサービスやフリーソフトも少なくありません。簡単にできそうな気がしてきます。
実際、簡単ではあるのですが、写真や図版、さらにキャプションが入っていると手間がかかります。これらは電子書籍用に加工する必要があると考えましょう。また、電子書籍リーダーの種類によっては、思い通りに表示されないといった現象が起こります。自力で不可能とは言えないまでも、やはり印刷会社に任せるのが現実的選択ではないかと思います。
