教科書に自分の名前を残したい!
小学生の頃から好んで新聞を読むなど、活字と知識欲に早熟だった猿渡。高校生になると、さらに“文章を書くおもしろさ”をひしひしと感じ始めていたとか。「文章といってもちゃんとしたものじゃなくて。自分のクラスを舞台にしたショートストーリーみたいな、仲間内だけで読むやつ(笑)」。すでに数年後の自分の姿は見据えていました。『私は出版社で働く! 絶対に!!』。
東京へ何度も出向いて精力的に就職活動をする一方で、高校時代に読んでいた「月刊しゅん」の存在を思い出した猿渡。すぐにソーゴー印刷に連絡し、数週間後に入社試験へ。その帰り道、何かを確信したといいます。「内定をもらったわけじゃないのに、もうここで働くつもりでした。面接でこんなに自分の話をしっかり聴いてくれた会社は初めてで、それに感動したんです」。
物事を整理する力と、ひらめく力。“プロデューサータイプ”と自己分析するように、新しい企画を考えたり、あっちとこっちを繋げて発展させたりするのが得意分野です。高校時代にプチ小説を書いていた頃からそのスキルはすでに芽を出し、すくすくと育まれてきたのでしょう。
そんな猿渡が2019年の年始、書き初めにしたためてくれた文字は「臥薪嘗胆」。目的達成のために苦労を厭わず努力し続ける、というこの言葉を迷いなく選んだのは、まさに彼女らしさを象徴しているようです。胸の奥に静かな野心を滾らせ、この先へ突き進め!