本を1冊でも多くつくりたい。それが喜びです。
私は、学校関係のお仕事に携わらせていただくことが多いです。周年記念誌などは大きな責任を伴う仕事ですね。中には、残念ながら廃校となってしまう学校の歴史を編纂するという仕事もあります。
廃校になるのはとても悲しいですね。つい昨日まで点いていた電気が消え、子どもたちの声が聞こえなくなる。文化の灯が一つ消えるということです。
でも、その学校や地域の歴史を見届けながら、形にするというのはこの仕事じゃないと体験できないと思います。卒業生は記念誌を読むことでその場所や、かつての時間に還ることができる。心の拠り所になる。
これまで60冊以上の記念誌に関わらせていただきましたが、だんだん自分がどの学校を卒業したのかわからなくなってきますね(笑)。
本づくりは楽しいです。創造できる仕事は幸せです。
本は自分より長生きできますから。せっかく働いているのだから、その証として成果物を残したいという想いがあります。
肝に銘じているのは、「自分がされて嫌なことは他人にはしない」。その逆も然り。お礼状を書いたり、感謝のメールを送ったりするのはそういうことです。
年下の方にでも丁寧語を使うようにしています。人と人は対等ですから。言葉はきちんと使わないといけません。
礼節をわきまえた人間として、年齢を重ねていきたいというのが私の願いです。